
【↓ダイジェスト動画はこちら↓】
(読了後再生推奨/画質は720/60p、1080/60pがオススメです)
日替わり定食のメニューが、「月曜日:焼き魚」、「火曜日:焼き魚+ハンバーグ」、「水曜日:焼き魚+ハンバーグ+トンカツ」だったら、誰もが店主に「日替わりってのは毎日おかず追加する事じゃない。こんなに食べられるかww」とツッコミを入れる事でしょう。
しかし、ロードバイクの場合、奇妙な事にこれが普通とされる土壌があります。つまり、初回のライドで「A峠」をなんとかクリア、「次はちょっとルートをアレンジしてみた」と連れて行かれたら「A峠+B峠」となっており、これを吐血混じりにクリア。「前回のライドの帰り道に面白い場所を見つけたんだ」と言うのでついて行ったら「A峠+B峠+C峠」になっていた……という塩梅。
A峠を食べ終わった時点で、ベルトが千切れるほど腹いっぱいなのに、「兄ちゃん、まだ食えるだろ? サービスだよ!」と、大盛りカレーと、フランクフルト×8本が追加されていく感覚。サービス品が、メイン料理を上回るボリュームで、しかも供給が途切れる様子が無い。これをしおいんですけど専門用語でヒルクラわんこそばと言うことに今します。

尾根幹を軸に、ワンダーゾーンなルート作りを得意とするへまさん。以前、私とゆっこさんを連れて行ってくれたのが、尾根幹→城山湖→津久井湖裏→ZEBRA(パン屋)→尾根幹というコース。その後、「帰り道がつまらないのでアレンジを加えた」という尾根幹→城山湖→津久井湖裏→ZEBRA(パン屋)→県道510号の相模川超えた激坂→尾根幹というコースを開発。坂が苦手な私や隊長を悶絶させたのはレポートした通り。
そんなへまさんから、「別のアレンジを加えた」というルート情報が!! 私のガラスのハムストリングスにとって危険な予感しかしませんが、尾根幹→城山湖→津久井湖裏→ZEBRA(パン屋)とクリアした後で、余力があれば近くにある“牧馬峠(まきめとうげ)”というのにチャレンジしてみる……という内容。牧馬峠が無理っぽければ、行かずに帰ってくればいいし……とのこと。それならなんとかなる……かなぁ??
当初は、坂が苦手な私とゆっけさんが"坂訓練"として参加予定でしたが、Twitterで「オレもオレも」と参加者が増え、のぼうさん、HAOさん、トミィさん、と~るさん、りょうさんも参加。というか、のぼうさんは数日前まで体調不良で入院していたハズなのに……。
はっ!?
登れるHAOさん、のぼうさんが参加している時点で、「もう無理だから、牧馬峠はパスして帰ろうよ」って選択肢が表示されなくなるバグが発生する可能性が……。
そっかー、あれウソだったのかー。紳士なHAOさんの言うことなら間違いないな。
HAO@豚に真珠@HAO_Tokyo
@tommy_sirius @hemmmmmma @HELL_HOUND_No9 @yukke_memo @toorudayon
2015/01/16 21:11:12
牧馬峠とか、激坂とかネットで書いている自転車乗りの人とかいますけど、ウソですから。ローディは基本ウソツキですから。私を信じてください♪


背筋に冷たい予感が流れるのを感じながら、スタート地点へ。毎度お馴染みの矢野口です。
今回の新装備は、と~るさんのホイール!!!



カンパのシャマル ミレだー!!\(^o^)/
実物初めて見ましたが、いやぁ渋い!! まっとなブラックの仕上げがたまりません。これがプラズマ電解処理プロセスってやつか……。ローハイトですが、タイヤの黒とカラーが似ているので、パット見ではリムが高く見えるのが粋ですな。
ただ、カンパにしてはハブの音が大人しめ。というか、凄い静か。開封直後なんでグリスの具合にもよると思いますが、抜けてきたらどんな音になっていくた楽しみです。

今回は城山湖を経由して行くので、尾根幹も最後まで突破せねばなりません。朝からバーミアン坂は気が重いですが、何度も行っているので、さすがにキツくて嫌だという気持ちも薄れてきました。もちろん嘘ですが。
今回の新装備は、と~るさんのホイール!!!



カンパのシャマル ミレだー!!\(^o^)/
実物初めて見ましたが、いやぁ渋い!! まっとなブラックの仕上げがたまりません。これがプラズマ電解処理プロセスってやつか……。ローハイトですが、タイヤの黒とカラーが似ているので、パット見ではリムが高く見えるのが粋ですな。
ただ、カンパにしてはハブの音が大人しめ。というか、凄い静か。開封直後なんでグリスの具合にもよると思いますが、抜けてきたらどんな音になっていくた楽しみです。

今回は城山湖を経由して行くので、尾根幹も最後まで突破せねばなりません。朝からバーミアン坂は気が重いですが、何度も行っているので、さすがにキツくて嫌だという気持ちも薄れてきました。もちろん嘘ですが。


序盤から、私とゆっけさんはインナー開放。他のメンバーが先に行ってしまおうが、お構いなしで、自分たちのペースを守ってゆっくり登っていきます。この先には城山湖、津久井湖が待ち構えており、さらにその先には未知なる牧馬峠まで鎮座しているのです。ただでさえHPが少ないのに、序盤から足を使うのは自殺行為。
そんな我々を、早朝から尾根幹を練習場にしている上級者ローディーが、意味のわからないスピードで抜いていきます。練習し続けていけば、いつかあんな速度で尾根幹を何往復もできるようになるのかもしれませんが、元々のベースが違うような気もヒシヒシとします。



















カンダタの塔を抜けて……

一気に田舎っぽい風景の中へ。

城山湖へとアプローチしていきます。
最初の敵の名前は穴川林道。2014年の血の味ランキングでは「7血の味」で5位にランクインしている強敵です。



ただ、私は通算3回目となる対決。どこでカーブするか、斜度がどう変化するか、もう知り尽くしています。激坂を示す輪っかマークが地面にあらわれても、もう取り乱したりしません。「病み上がりで、脚がぜんぜん回らない」と言っていたハズののぼうさんが、舌の根も乾かぬうちに、鬼のようなスピードで私をぶち抜いていっても、もう取り乱したりはしないのだ!!


蛇行は最小限に抑え、ゆるゆると登坂。最後の直線と、ダムの入り口の坂はキツイですが、なんとか足つき無しでクリア。確実に、これまでの2回と比べると気が重くならずに突破できました。身体能力はたいして向上していないので、やはり精神的な余裕が大きいのだと思います。



蛇行は最小限に抑え、ゆるゆると登坂。最後の直線と、ダムの入り口の坂はキツイですが、なんとか足つき無しでクリア。確実に、これまでの2回と比べると気が重くならずに突破できました。身体能力はたいして向上していないので、やはり精神的な余裕が大きいのだと思います。

ダムの入り口で皆と合流。展望台までのラストクライム。

ダムが見下ろせる絶景ポイントに到着しました。



相変わらず景色は最高ですが、風が強くて寒いです。皆でダベりつつ、汗を乾かし、自転車の撮影を済ませて、ウインドブレーカーを着込んでダウンヒル開始。津久井湖の裏側の、千と千尋のワンダーゾーンを目指します。






津久井湖が見えてきました。ただ、すんなり湖に降りず、わけのわからない裏手のワンダーゾーンを走るのがへまさんルート。



途中、民家の脇を走行していると、モゾモゾと動く茶色のカタマリが。なんと、サル!! しかも1匹ではなく、3、4匹が、逃げるでもなく、悠然と道路や電柱を歩いています。サルと言えば、長野での「アルプスあづみのセンチュリーライド」や、秩父への「めんまライド」で見かけて以来ですが、津久井湖で出会えるとは……。

車とビルだらけの場所で自転車にまたがってから、さほど時間は経過していないのに、サルを横目に走る場所まで来れるとは、改めてロードバイクの長距離走行能力の高さを実感します。



津久井湖の脇は、厳密にはヒルクラポイントとは言えず、細かいアップダウンが続く林道という趣き。たまに激坂も含まれますが、距離が短いので、立ち漕ぎで「ふんぬ!」と頑張れば、あっという間にクリアできます。イメージとしては、多摩湖周回コースの上位互換版という感じ。シクロクロス感も満載で、変化に富んで面白いコースです。








ワンダーゾーンをクリアすると、津久井湖にかかる吊り橋に到着! いやぁー開放的! 人も少なく、イイところです。こう言ってはアレですが、特に強烈な名物の無い津久井湖なんて、ロードバイクに乗らなければわざわざ来ることはなかっただろうなぁ……。


お腹もすいたので、ZEBRAでクロワッサンをモグモグ。


ホットチョコが染みるなぁー

すると、Twitterで、けるさんがこちらに向かって走っているとの連絡が。なんでも、湘南の方に出張に行っていたらしく、家に帰る途中に、こちらに寄って途中参加を……って、ロードバイクで自走で出張に行ってるのかあの人はwww
「あー疲れた」とか言いながらクロワッサン食っていたら、すっかり今日のライドは終了した気がしていましたが、まだメインイベントが残っているんだった……。

よし、ヨーグレット食って気合を入れて、口の中の水分を無くそう(※特に意味はありません)

ほどなくして、出張の荷物でパンパンになったリュックを背負ったけるさんが到着。出張先に輪行でロードバイク持っていって、見知らぬ土地でのライドを休日に楽しむローディーならわかりますが、出張の移動手段そのものをロードの自走でやってしまうとは、サスガの一言。
ちなみにこんな大荷物を背負ったまま、凄いスピードで坂道を登って視界から消えていくので、恐らく素早さの実を30個くらい食べているんだと思います。

ちなみにこんな大荷物を背負ったまま、凄いスピードで坂道を登って視界から消えていくので、恐らく素早さの実を30個くらい食べているんだと思います。


牧馬峠の入り口にたどり着くまでがツライww


ああああああああああ

すっげえ下ってるうううううううううううううう
スゲエ下っているという事は、元の場所に戻ってくるために、スゲエ登らなければいけないという事。下れば下るほど、登らねばなりません。ダウンヒルは気持ちよくて大好きですが、それを味わうほど、後の地獄が強烈になっていくという、この幸せの前払い感。胃が痛くなってきます。
そして、下りきったところに、ソイツは待ち構えていました。



~ボス降臨~
もうアレですわ、ある程度、峠にチャレンジしていると、最初の斜度を見ただけで、相手がどれだけヤバイか雰囲気でわかるようになってきました。コイツはヤバイ。「最初は勢いで乗り切ろう」という甘い考えを、玄関くぐった瞬間に粉砕するキツめの斜度。恐らく8~9%程度でしょうか。私が今のところ一番苦手としている、10%オーバーの坂がいきなり登場する名栗湖手前の坂よりやや緩いですが、あの坂と同じ匂いがします。

予感は正しく、このキツイ斜度がずっと変わりません。しかも見通しが良く、「あんな先まで、このキツさがずっと続く」のがひと目でわかってしまい、心が折れかかります。こんな相手に攻略法もクソもなく、インナーローで黙々と一定ペースで登るだけ。

当然、私とゆっけさん以外はすぐに視界から消え、静かな峠には2人の「あーやべー」、「なんだよこれ」、「おかしくないっすかこれ」という現実を受け入れられない嘆き声が響くのみ。

入山峠よりも全体的に斜度がキツく、インナーローでかろうじて無駄口を叩きながら、一定ペースで登れるレベル。しかし、ハンドル操作をミスって斜度のキツイカーブの内側寄りを走ると、「あやべ!!」と、クランクが回らず足をつきそうになってギョッとする感じ。 ずっとシッティングだと特定の筋肉が疲れてくるので、たまにダンシングを交えますが、それも体重を使った休むダンシングをするので精一杯。

当然、私とゆっけさん以外はすぐに視界から消え、静かな峠には2人の「あーやべー」、「なんだよこれ」、「おかしくないっすかこれ」という現実を受け入れられない嘆き声が響くのみ。

入山峠よりも全体的に斜度がキツく、インナーローでかろうじて無駄口を叩きながら、一定ペースで登れるレベル。しかし、ハンドル操作をミスって斜度のキツイカーブの内側寄りを走ると、「あやべ!!」と、クランクが回らず足をつきそうになってギョッとする感じ。 ずっとシッティングだと特定の筋肉が疲れてくるので、たまにダンシングを交えますが、それも体重を使った休むダンシングをするので精一杯。


景色も良いですが、ぶっちゃけ撮影している余裕がありません。なんか写ってりゃいいやと、震える手で連写。

ただ、名栗湖手前の坂と最も違うのが、たまーに斜度が緩い休憩ゾーンが現れる事。ここに来れば、ドリンクを飲んだり、呼吸を整えたりでき、まさにオアシス。逆にコレが無いまま、ズーッとキツイ斜度が続いていたら、半分くらいで心が折れて、足つきしたかもしれません。
すると、ダラダラと登る私とゆっけさんがあまりに遅いので、何かあったのかと心配したのぼうさんやHAOさんが、頂上から降りて来てくれました。










頂上じゃねえええ!! ローディー嘘つきだって忘れてたあああ!!

あと、城山湖のヒルクラ1回分くらいだから!!


冗談抜きで半泣きですが、新年早々足つきするのは嫌だという気持ちだけで、なんとか前に進みます。しかしこのツラさ……間違いなく、都民の森と比較しても良いほどのツラさです。
ただ、都民の森ほど長距離ではないハズ。ソーラーパネルは冗談として、ゴールは近いっぽい。ここまで来たら、意地でも足つき無しクリアせねばなりません。ここまで一緒に、インナーロー旅行を続けてきたゆっけさんを裏切り、彼より先にゴールしようとスパートをかけます。非情ですが、これがロードレースなのだ!! スパート速度が時速6kmから8kmにというお笑いレベルですが、それでも俺の精一杯のスパートです!!
ヨロヨロをゆっけさんを抜かしたところ、背後から……







あ、ゆっけさんは足ついたからもう一回登ってきて


いやぁ強敵でした。都民の森ほどではありませんが、ここに来るまでの疲労なども加味すると、血の味指数は9.5。私は斜度が9~10%になると、途端にボロボロになるという問題点が嫌というほどわかる坂でした。
あとはもう、気持よく下るだけ。

おまちかねのダウンヒル♪


と、思ったら、雪国だったwwwwww

まさに異世界。標高が高く、日当たりが良くない山の反対側は積雪が残り、ところどころ路面が凍結。ダウンヒルどころではないので、スピードを極限まで落とし、安全第一で下っていきます。車がほとんど通らないのが救いで、雪のないところを縫うように、ゆるゆると下山。
ワインディングも沢山あり、雪が無ければ、さぞ気持ちの良いダンヒルポイントなのでしょう。


標高が下がってくると、雪も減り、路面も乾いて走りやすくなってきました。


ただこの牧馬峠、終わった後も一筋縄ではいきません。帰り道にも、かなりの坂道が数回登場。「もう終わったんだ、今日は全部クリアできたんだ」と気が緩んだところに襲いかかる激坂。売り切れ寸前の足が悲鳴を上げます。

しかしホントにけるさんは速い。あの荷物背負いながら、どうやったらこんなスピードが出せるんだ……。

峠を抜け、コンビニ休憩などもはさみ、津久井湖の近くへと戻ってきました。このまま尾根幹に戻るのかとおもいきや、「あの道は車が多いから、県道510号の方から帰ろう」という話に。
そっちの道は、以前通った時に、最後の激坂で悶絶したルート。気が重いですが、けるさんに「疲労に効く足ツボ」を押してもらい悶絶したら、なんとなく足が軽くなった気がしたので、ヨロヨロと再スタート。
この頃は既に、脳と体の神経接続を完全に遮断し、痛みも苦しみもない世界に旅立ちながらクランクを回す「ゾンビ走行モード」に移行。瞳孔が開いて、口から白いモヤを出したまま走っている私を心配して、HAOさんが前を牽いてくれました。あー、楽だー。

ほどなくして、相模川に到着。


最後の坂を、朦朧としたまま登っていきます。ああ、これさえ超えれば、あとは尾根幹の復路だけ。なんとか生きて帰れる希望が湧いてきました。


今日も良く乗ったなぁー。


尾根幹復路。案の定、足が売り切れていて、ロクに回りません。信号にもつかまり、前のトレインとも、後ろのトレインとも泣き別れ状態。ぶっちゃけもう、ここまで来たら千切れようがなにしようが、矢野口のコンビニで集合する事は決まっているので、気楽にまったり進みます。

コンクリートに固められているので忘れがちですが、尾根幹も、その名の通り、かつては山の尾根道だったのでしょう。今日、ヒーコラ言って登った、あの城山湖や牧馬峠と似たような、緑あふれる風景が、かつては広がっていたのかもしれません。
太陽が沈み、マジックアワーに入り、道の輪郭だけが闇に浮き彫りになると、かつての尾根幹の姿が浮かび上がってくるような気がします。

あ、ゆっけさん達が追いついてきた。


矢野口のコンビニに無事帰還!!
口を開く元気もありませんが、カロリーを補給しないと回復&帰宅までのパワーが持ちません。肉まんやら、暖かい飲み物やらを買い込み、体温を上げながら栄養分も補給。
ゆっけさんが豚汁うどん的なものを買って、お湯を入れたところ、半分も入れないうちにポッドのお湯が枯渇し、生ぬるくて味の濃いうどんを食って変な顔をしているという体を張ったネタを炸裂させてくれましたが、口からエクトプラズムを出しながら半笑いするだけで精一杯。





死ぬわホントにwwwwwwwwww
【自転車レポで主に使用している機材】
道に迷った結果、北側から登ることに。
キツかったですが、こちらのブログの動画を思い出したりして、皆様から元気をもらい、やっとこさ登りきることが出来ました。
本当に有難うございました。