本文前にいきなりネタバレのような感じでアレですが、YouTubeにおいて一般ユーザーが60pの動画をアップロードできるようになった事から、今回からアクションカムで撮影した動画を60pで掲載しています。今回のライドのダイジェスト動画は以下のものですが、再生時にクオリティの設定メニューから「1080/60p」、もしくは「720/60p」を選ぶと60pで再生できます。60pって何だよという話ですが、簡単に言うと「ヌルヌル動く動画になる」という事です、液体ではなく。※読み込み遅い時は720/60pがオススメです。
右下にある歯車マークの……
ここ ↓ の話です。
AS100Vで60p撮影ができる事が、今後ようやく活きてきます。
説明終了、いざ本文へ!!
ロードバイクの練習にと、サイクリングロードに行くようになり、その道にも慣れてくると「このサイクリングロードの先には何があるのか?」が気になってくるもの。当ブログでもこれまで、多摩湖自転車道の先が気になる→秩父、荒川サイクリングロードの先って何があるの? → 軽井沢 と、"先が気になるライド”を実施してきました。
最近、行く機会が増えているのはアップダウンのキツイ尾根幹こと、南多摩尾根幹線。多摩川サイクリングロードの途中にある矢野口から、町田街道までをぶちぬく道路。夏に猛暑の中、初突入してバターになったり、へまさんに連れられて裏尾根幹で神隠しにあったりしてきましたが、尾根幹の先には何があるのか? 実のところ把握していません。
雨が降るのか、晴れるのかよくわからない三連休の中日、「今日は自転車乗れそうだなぁ」と思っていたら、「優しい笑顔でキルゾーンへいざなう」でお馴染みのへまさんが、「尾根幹の先に面白い道がある」と誘ってくれたので行ってみることに。裏尾根幹ライドで「もういい」と言うほど山盛りの坂を食べることになったゆっこさんも、懲りずに参戦。今回は3人ライドです。
へまさんから指定された時間に、いつものベースキャンプにたどり着くと、あれ?
茶川さんと、suzukiさんがいるwwww
同日、茶川さんは、しろさんとのんびりライドを予定していたけれど、風邪をひいてしまったというツイートは見ていましたが、だいぶ回復したのでやっぱり走る事にしたとのこと。そのライドにsuzukiさんも参加し、途中でちまちまさん達も合流する予定だそうで……。つまり、その茶川さんライドの集合時間と、我々の集合時間が偶然一致ww というかもうアレじゃね? 土日の朝にベースキャンプ行けばもう誰かしらいるって事なんじゃね? これは。
というわけで、多摩川までは茶川探検隊(仮)で走行。病み上がりの隊長に35km巡航で牽いてもらいます(ヒドイw)、ってホントに風邪大丈夫なの?
あっと言う間に多摩川到着。雨は降っていませんが薄い雲が覆う天気。カンカン照りより体力の消耗は少ないのでライドには良いですが、ラティチュードの狭いアクションカムやコンデジでは雲の階調が飛びやすくなるのでもう少しメリハリが欲しいところ。
ここで茶川さん達とは分かれ、矢野口から尾根幹へと向かいます。今日のルートはこんな感じ。
地図を見るとわかりますが、まずは尾根幹を最後まで走ります。実は、真面目に尾根幹を最後まで走るのは、夏にバターになった時以来。あの時は35度の中、アスファルトの照り返しをひたすら浴びながらの踏み台昇降運動に殺られ、公園で頭に水を浴びながらうつむいて座っている人にジョブチェンジするという、坂がどうこう以前の状態でしたが、それゆえ軽度のトラウマを負っています。無事に走りきれるのかどうか……。
尾根幹の恐ろしいところは、初っ端から殺しに来るところです。「脚ならしがー」とか「体が寝起きだからー」みたいな言い訳に一切耳を貸さず、いきなり結構な斜度のウェルカム激坂でオ・モ・テ・コ・ロ・シ♪ (by 滝川シャドキテル)
その激坂をヒーヒー言いながらクリアしつつ、「いやぁ前菜はこんなもんでしょ」とやせ我慢をした直後に、長い激坂(私の中ではバーミヤン坂と呼称)が息の根を止めにきます。バーミヤン+コンビニまでは登りながら緩い右カーブ、その後にストレートがあり、左カーブをして頂上に続く……という構成。この左カーブが思いのほか長く、カーブを曲がりはじめた時は坂が終わる先が見えないので、心がモッキリ折られて脚をつきたくなる病にかかります。
ただまあ、もう11月で涼しいですし、それなりに山奥の峠とかは経験してきたので、この程度で「やべー脚つくわ」とはならず、「長えなぁこの坂」と思いながらも淡々とクリアします。まあキツイ事はキツイですけども。腕や上半身に無駄な力を入れず、体幹を意識して淡々と。たまに休むダンシングを交えて同じ筋肉ばかり使わず、バランス良く力を使って登る……という、おそらくヒルクラの基本(?)のようなものが少しわかってきました。
前を走るへまさんが、まさにそういう登り方。あまりトルクをかけてガシガシ踏むのではなく、傍から見ると特に辛そうに見えず、普通の平地みたいな感じでスイーッと登っていく感じ。流行りの弱ペダで言うなら、山神・東堂尽八みたいな登り方でしょうか。人間の力を無駄なく、ひたすら効率良く使って、1日数百キロ走ったり、何千メートルの山を登ったりできるのがロードバイクなので、効率的で無駄のない走り方 = 理想的な走り方 = 美しい走り方と言い換える事もできます。
実のところ、尾根幹でキツイのはこの2ポイントだけ。後にも坂は登場しますが、前半の2ポイントをクリアできた人ならば、さほど苦労せずに乗り越えられるハズです。辛すぎるという人は、信号のタイミングを見計らって、ダウンヒルで加速し、速度をつけて上り坂を半分くらいまで惰性で登り、落ちてきたスピードを補うような感じでリズム良くペダリングすれば、少ない労力でクリアできるはずです。
ただまあ、普通の幹線道路と比べると、かなりキツイ道であることには違いなく。例えば、ロード買った翌週とかに挑戦するぜ! みたいなのはやめた方が良いと思います。クリアできる、できないはその人の運動能力や体重と脚力によりますが、山頂があるわけでも、景色の良い道でもなく、単にアップダウンが連続するだけなので達成感が無いからです。最初は、大垂水峠や、いろは坂など、「やったークリアしたぞー!」と言いやすい場所で、「キツくてエライ目にあったけど、坂を登るのもまあ楽しい一面もあるんだな」と思ってから、こういう道で練習する気になったほうが良いと思います。登る登らないより、「ロード楽しいな」と思う事が、最初は何より大切です。
坂話はさておき、南多摩斎場入り口の信号で、尾根幹とオサラバ。
公園っぽい道に入ります。
初めて走りましたが、尾根緑道というのだそうで。多摩丘陵と相模原台地を結ぶように、これも尾根づたいに東西に延びている道。車は入れない、緑豊かで、非常に綺麗です。もともと、帝国陸軍の戦車道路だったものを緑道にしたとのこと。そういや、相模原にデカイ造兵廠があったなぁと走っていると……。
ススキの大平原が。荒川も、秋になるとススキパラダイスで凄く綺麗ですが、自転車乗りに行く場所って、どこも似た景色が待ち構えているのが面白いところ。椅子でも持って分け入って、ナウシカごっこやりたいですな。
緑道を進むと、巨大円柱形の物体が出現!!
何かのビル? それとも駐車場?
3人で「いやアレはカンダタがいた塔だ」とか言い合っていましたが、どうやらゴミ焼却場の塔を建設している途中の姿(?)っぽいです。
緑道を過ぎると、地味に脚にクル斜度の坂がチラホラ。今回のルートには、途中に大きな峠があるだけというへまさんの説明でしたが、まだ峠の区画ではないはず。
でもホラあそこ! 峠って書いてある!!
あ、ホントだ!! ゆっこさん鋭いwwww
しかし、残念ながら車がほとんど通らず、道にドングリや落ち葉が沢山落ちてる自然豊かな峠でないと、峠にカウントしないというロードバイク界の常識があるので、坂キツくてもここはカウントされません(ロード脳)。
ほらほら、こーゆー景色になってくると、峠とエンカウントする確率が出てきます。
ほら落ち葉も!!!
都内ではまだの紅葉がそこかしこにww 明らかに気温が変わってきました。
へまさん「ここから先、補給ポイント無いから、コンビニじゃなくてアレだけどここで休憩しよう」
峠フラグキタ━(゚∀゚)━!
都内で暮らしていると、「いっその事、そこの店舗と、そこの店舗繋いで1つにしろよ」と言いたくなるほどコンビニまみれですが、ロードに乗るようになると「ここから先コンビニ無いから」という、耳慣れない言葉を良く聞くようになりました。北海道を車で走ると、「100kmトイレ無い」とか「この先ジャスコ110km」みたいな冗談のような話を聞きますが、死活問題という面ではあれと似ています。
マーケットのキューピッドで「ゆっこさんが次にフレーム買うなら何にする? え、俺!? 俺はコルナゴ。庭の池からメタンハイドレートが採取できたら」などと話をしつつ、スポーツようかんで体力回復。ここから、城山湖というダムを目指してのヒルクラがスタートします。
道の名前としては、穴川林道というらしいです。 雨降林道という道でもダムには行けるようです。序盤は緩めの斜度ですが……
すぐに6~7%程度の、ちょいキツ目の斜度ワールドへ。淡々と、効率良く、ダンシングも交えて……念仏のように唱えながら進みます。
念仏で太刀打ちできるレベルじゃねえwwww
終盤にかけては、10%オーバーの激坂フェスティバル。車どころか人っ子一人いないので、蛇行も交えつつ、なんとか前に進みます。
カーブに差し掛かれば、蛇行を交えると、擬似的な平地区間を作り出す事ができるので、そこで深呼吸してオーバーヒート気味の心拍をなだめつつ、再び登坂開始。このテクを覚えてから、ヒルクラしながら撮影ってのがなんとかできるようになりつつあります。
雨が降った翌日という事もあり、森の中は独特の雰囲気。とにかく静かで、脚はキツイですが、気持ちが先に森の奥へと吸い込まれていきます。
ラストの円形スタンプゾーン。ここもキツかったですが、なんとか今回も脚つき無しでクリア。
やったよ、オレやりきったよ、と呟きながら林道終点の看板に立てかけ、誇らしげに撮影していると……
へまさん「実はもう1個坂が残ってますww」
なにいいいいいいいい!!!!!!!!
ダムへの入り口に、頼んだ覚えのないおかわり坂がドーン。
半ばヤケクソで登り切ると、ダムの駐車場にハイカーさん達が沢山。わかってたサ!! 通常自転車で来る場所じゃないって事は。
ダムを見ようとすると、さらに激坂を登らなくてはいけないようで……大人しく駐車場に自転車を置いて、歩いてダムまで行きましょ。
節子、これダムへの道やない。登山道や!
マムシが出たら、泣きながらクリートキックで応戦するしかありません。
あーヒルクラ後の脚に、山道がしんどい。
遥か彼方には、八王子? の街が。
最近、感覚が完全に麻痺してきましたが、オレは、朝、家をチャリンコで出たハズなのに、こんな山の上で、霞むほど遠くの街を「ほえー」とか言って眺めてるわけです。冷静に考えるとよくわかりません。
あれは野球場だろうか……
城山湖キタ━(゚∀゚)━!
3人「違った、し※やまこだった」
ふぁー
と言いたくなるのがダムの醍醐味。
写真的にはだだっ広いので、誰が撮っても似たようなアングルになりやすく、見返しても「広い」という事しかわからない、イマイチつまらない写真になりガチな被写体。風景写真全般に言える事ですが、「とりあえず景色全部フレームに入れとこう」という考えを潔く捨てて、美味しい一部を切り取る覚悟が必要な事も。まさに”写真は引き算”。さみしかったら季節っぽいもの、色の違うものを入れて賑やかにしましょう。
位置エネルギーを積み上げたあとは、ご褒美の楽しいダウンヒル。津久井湖まで一気に下ります。車は少なく、傾斜はかなり急で、楽しいですが、安全には気をつけて。
これはくだるではない、落ちるレベルだwww
下ハンブレーキでも危ないので、大人しく歩きます。
通学路って書いてある気がするんだが、何処から何処へ通学しようというのだ……。
津久井湖とうちゃく!!
しかし、素直に湖に降りないのがへまさんルート。津久井湖の裏にある山の斜面を縫うような道を走り、津久井湖近くのパン屋さんを目指します。
ここも結構な激坂www
チラチラと木々の間から湖が見え、緑も豊かで走るには最高ですが、ここまでかなりパワーを使ってきた脚には、なかなかの試練。それでもなんとか脚つき無しでクリアしていきます。
山道抜けたー。
津久井湖にかかる吊り橋、名手橋にとうちゃく!!
いやぁー、吊り橋とか出てくると、旅って感じして最高です。ホントに、こんなトコまでよく自分の脚で来れるもんだこと。
昨日の雨で、貯水量はかなり満タンなのか、木々まで水没しています。
お腹もすいたし、ちょっと遅めのお昼にしましょう。
目指すは、ゼブラというパン屋の津久井本店。ロードで店の前にたどり着くと、店長さん(?)が、わざわざドアを開けてくれて、しかも「店内に自転車置いていい」とのこと!! 青山のオーブにはまだ行ったことがないので、店内駐輪可能なお店は人生初体験。いやー、いいお店ですねぇー。もうこの時点で渡辺篤史ばりに、水を出されただけでも食べログで9.0くらいつけて褒めちぎる投稿をしたくなります。
お店は山小屋を連想させる木の暖かさと、広い空間が特徴。隠れる気のないサイズの隠れ家みたいな感じ。
オススメはクロワッサンとコーヒー。何にしようかなぁ。
クロワッサンデカっ!!
パンはカロリーが高いので、ダイエット必須なデブリンマンとしては普段敬遠していますが、今日はアレだけカロリー消費したのでリミッター解禁!! サクサクで、生地の層が厚く、味付けはシンプルですが、小麦そのものが美味しい感じ。んーコーヒーに合うなぁ。
大きいのでクロワッサン1個でお腹いっぱい……
(その後帰宅して夜になってもあまりお腹空かず)
このお店、カロリー表記したらお客さん減っちゃいそうだよね。
確かにwww
食いながら横に目をやると、!? なんでジムランが……
ドライブしてるアンプはマッキン。パワー(左)がMC240、プリ(右)がC20(たぶん後期型)。管球オーディオなんて、まさに男の隠れ家っぽくて良いっすね。ピュアオーディオ機器は、被写体としても結構萌えます。
食べ終わったら、そろそろ夕方。
うまいラーメンショップと言いながら、そばとうどんにも手を出すブレ具合を眺めながら、帰路につきます。
多摩川への戻り方はいろいろあります。茶川探検隊で大垂水峠に挑戦した時は、多摩ニュータウンを抜けて行きましたが、今回は素直に尾根幹を使って戻る事に。
尾根幹をもう一度走ると考えるとゲンナリしますが、実は、尾根幹の復路は、往路と比べると格段に楽です。どうしてそういう構造になっているのかよく理解していませんがw 往路と復路で高さの違う場所を走っている部分がかなりあるためなのでしょう。
それにしても、前回の、裏尾根幹トトロ激坂ライドの時もゆっこさんの頑張りに驚きましたが、今回もへまさんと2人で「ゆっこさんマジ凄いわ」と道中言い続けていましたw だって確かロード買ったの今年の1月とかだったはず。オレ買って10カ月とかでこのコース走らされてたら津久井湖で浮いてるから間違いなく。
家からの距離も含めると、約110km、登りの獲得標高約900m。消費カロリー約2,000kcal。キツイですが、景色も良く、脚をつきそうでつかないギリギリラインのライドでした。んー、へまさんルートの難易度はいつも絶妙だ。
ブログ拝見いたしました!!!
ロード初心者です。
教えていただきたいのですが
尾根幹の先にあるクロワッサンが食べれる店?はどこにあるのでしょうか!Σ( ̄□ ̄;)
ブログの写真のようなばしょも発見できず、載せていただいている地図だけでは理解できず。。。
要所要所で構わないのでコース取りを教えて頂けないでしょうか。。(〃_ _)σ∥
今日基本と言われる尾根幹の17kmは走ってみました。
何卒宜しくお願い致します。