宇都宮で開催された、ロードのジャパンカップに行ってきました。

土曜日まで仕事をしていたので、1日目のクリテリウムはJスポーツでの観戦で我慢、仕事の目処がついたので、日曜日の5時頃になんとか起床、宇都宮を目指しました。波瀾万丈な旅路になりましたが、結果としては非常に楽しかったです。
剛脚な人は、宇都宮まで自走したりするらしいですが、むろんそんな根性は無く。電車で宇都宮駅まで行き、バスで会場の森林公園まで向かう計画。当初はのんれす氏も行く予定でしたが、途中でキャトルミューティレーションされてしまったため、さみしい単独参戦です。ただ、茶川探検隊のDeroさん、ゆっこさん、まっつーさんが既に現地入りしているというので、「人の数が過ごそうだけど、上手く会えたらいいなぁ」と思いつつ、8割方寝ながら出発。


8時頃に宇都宮に到着。レースは10時から。


~ 俺的ジャパンカップ終了 ~
ス、スタート2時間目に会場にアプローチすらできないとか……おそるべしロードバイクブーム。大会運営側も、昨今のブームの盛り上がりに対応しきれていない気もします。
とか言ってる場合ではなく、さてどうするか……。タクシーも長蛇の列、となると普通の路線バスを使い、森林公園に一番近い停留所まで行くしかありません。

普通の路線バスの列も凄まじい事にwww
ただ、他にどうする事もできないので数十分待っていると、列はどんどん伸びて、ついには二階にまで。

恐ろしい事に、私が待っている路線バスが来たら、その次のバスはレースがとっくに始まっている時間まで来ないというアンビリーバボー状態。祈るような気持ちでいると、なんとか1台目の路線バスに乗れました。
バスを待っている時に見かけたのは、輪行で宇都宮まで来て、そこで自転車を組み立てて会場まで行く人達。ロード、ミニベロ、両手で足りないくらいの人が颯爽と走り去っていきました。心底羨ましかったです。
私もロードやミニベロを持って来ればよかったじゃないかという話ですが、今回は無理なのです。
理由はこんなものを背負っているから。

カメラ詳しくない人には、黒い筒のカタマリにしか見えませんが、簡単に言うと、これを満載したリュックサックを背負う時には、両足を肩幅に開いて「っしょ!!」と短い掛け声をかけて持ち上げないと、持ち上がらないレベルの重さです。気軽な気持ちで米を買って後悔する家路みたいな感じ。
宇都宮駅から森林公園までは10kmちょいとのことですが、こんなモノを背負って自転車に乗ったら、背骨がマッキリ逝くことうけあいです。ちなみに、宇都宮駅から森林公園までの距離感は、実は自転車で走ったことがあるので把握しています。そう、茄子アンダルシアの夏巡礼と、大谷石採掘場を撮影しに行った時です。

なので、距離的に歩いて行くのは不可能。自転車も、この荷物ではツライ……よって、タクシーかバスしかないというわけです。冷静に考えれば家から車でも良かったのかもしれませんが。
そもそも、なぜ仕事で使うようなクソデカイカメラとレンズを抱えて行ったのかというと、以前、ツアー・オブ・ジャパンをα7で撮影した時に、プロロードレーサーの凄まじいスピードについていけず、「こらアカン、もうちょいレリーズタイムラグの少ないカメラじゃないと」と反省したため。リベンジ撮影というわけです。

リベンジなんて考えるんじゃなかったwwwwwwwww
バスを降りて待ち構えていたのは、森林公園への約3kmの道のり。歩き始めて、いきなり、顔をしかめたくなるようなヒルクラポイントがwww

なんで俺、ロードに乗ってもいないのに、肩にギリギリ食い込む鉛のようなリュックを背負って、徒歩ヒルクラ(というかやや登山)をしてんだ。

しかも結構な斜度がズッと続きます。まあ、冷静に考えれば、世界のトッププロが集う戦場ですから、ぬるいコースなわけありません。ただ、私が歩いているバス停からスタート/ゴール地点への道は、かの有名な古賀志林道ではなく、そのコース反対側の坂。しかし、この坂でも結構キツイ。


キツイですが、景色は抜群。緑のトンネルも多く、路面も綺麗。歩きながら、アルプスあづみのセンチュリーライドをちょっと思い出しました。一度、自分のロードバイクで走ってみたいなぁ……。

ひーひー言いながら登山を終え、なんとかスタート/ゴール地点に到着。ここから先、古賀志林道は自転車立ち入り禁止なので、大きな駐輪場が用意されています。……ここに集まったロードバイク売ったら、幾らになるのやら……。

スタート/ゴール地点で一息つくも、人混みが凄いので、撮影に適したスポットは無し。ゆっこさん達は、ここからさらに坂を登った、古賀志林道にいるようなので、そこに向かって歩き出します。ヒルクラポイントであれば選手のスピードも落ちるので、撮影はしやすくなるはず。最初から、憧れの古賀志林道で撮影したいと思っていたので問題はないのですが、足がもう疲れてきたwww

ひーひー言いながら登っていると10時を過ぎ、レースがスタート。選手達が私を凄い勢いで抜いていきます。





地面の応援チョーク落書き!! これこれ、コレが見たかった。


古賀志林道をじっくり登りつつ、撮影に良さそうなポイントを見つけると、選手を待って撮影。選手が全員通り過ぎたら、再び登坂開始……というのを繰り返します。
クリテリウムほどではありませんが、周回コースなので、こんな事が可能。頻繁に撮影ポイントを変え、いろいろな写真が撮れるという意味では、カメラに持ってこいなイベントなのかもしれません。





よくわからないまま観ていた昔と違い、最近では「ダンシング綺麗だなぁ」とか、「こーゆーときにギアを変えて、ここでダンシングするのか」みたいな視点で見られるようになり、俄然面白くなってきました。



逃げの選手を追う終段の迫力は、ヒルクラポイントでも健在。大蛇がうねるように背後から迫るプレッシャーは、レンズ越しにも伝わってきます。



別府史之選手や、新城幸也選手の姿も。ただ、集団の中の選手をとっさに見分けて、フレーミング&AFを合わせるのはかなり難しい。「あれは新城選手かな!?」と思ってババババッとシャッター切ったら違った、なんて事もザラでした。

そうこうしているうちに、KOMポイントに到着。ここから先はダウンヒルで危険なので立ち入り禁止。









このあたりで、ゆっこさん達と無事合流!!
昨日までの話や、レースの展開などを話ながら、たまに場所を変えつつ、撮影も続行します。













……言葉は不要の大迫力。いやぁ、堪能しました。
選手との距離の近さもそうですが、撮影していると、目の前を高速でかっ飛んでいく選手達が起こす風まで感じられるのが印象的でした。カーブでカメラを構えていて、そこに集団が襲来すると、突風が前から吹き付けきてビビリます。




そうそう、坂の途中で渡辺航先生に遭遇。女性人気凄かったですww


スタート/ゴール地点ではサポートカーの内部公開も!!
完全に自転車屋さんです。

ああ……1個余ってたらください……。


選手との距離が近いのは、レース終了後も。クールダウンを兼ねてなのか、自転車で宇都宮のホテルまで帰る選手の姿もチラホラ。帰宅する観客が、帰宅する選手に拍手する光景がそこかしこで見られ、レースの余韻を深めていました。

残念ながら怪我で欠場したカンチェラーラですが、来日は実現!! 頻繁に顔を出して、集まったファンに沢山サインしてくれました。ええ人や……。

そうこうしていると、帰りのシャトルバスの待機列がヤバイことにww
行きで懲りたはずですが、根気よく待っていると、私の前の方で「予定しているバスのチケットが完売」という無情な宣告が。仕方がないので、直接宇都宮駅に戻るのは諦め、道の駅まで行くバスの列に並び直し、一旦道の駅へ……。そこから路線バスを待って、宇都宮駅へという面倒な手順を踏むことになりました。立ちっぱなし、坂道登りっぱなしで、脚が棒のように……。
すこぶる楽しかったですが、次回はカメラ機材を減らして軽量化しつつ、電車+輪行というスタイルで挑戦するのが正解だなと、骨身にしみたジャパンカップとなりました。