茶川さんの夏のポタライドから、あまり日が経っていませんが、ポタライドでは本格的な坂に挑戦した事がない事もあり、Twitterで「大垂水行ってみよう」、「まっつーさんが100kmに挑戦する舞台としてもイイんじゃない?」というような話で盛り上がり、再び夏空の下へ。
個人的には、大垂水峠は以前、初心者向けの坂を求めて1人でチャレンジした事があるので2回目となります。
ルートは武蔵境で集合。拝島へと移動し、八王子をかすめて、高尾へ。そこから相模湖へと、大垂水峠を突破。津久井湖から多摩ニュータウンを通って、多摩川へと戻ってこようという予定。
(ちまちまさんのところから勝手に拝借)
しかあし!! スタート前に問題発生。俺その日歯医者だったwww (釜飯のオコゲ食べたら銀の詰め物とれたので入れなおしというショボイ大手術)
というわけで、既に皆がスタートしているのを尻目に、私は歯医者でギュインギュイン
歯医者:「今日の処置はこれで終わりです。セメントで詰め物が固まるまで、しばらく飲食は控えてください」
「自転車乗って歯をくしばっても大丈夫ですか?」
歯医者:「??」
という謎の問答を経て帰宅し、ロードを輪行袋にパイルダーオン。電車に飛び乗りました。既にスタートしている皆を、電車という文明パワーで追いかけて、高尾山口まで先回り。そこで合流してやろうという計画です。
電車はえええwwwwwww
以前、1人で大垂水峠を走破した時は、浅川を炎天下の中、延々と走り続けてようやく辿り着いた高尾山口。「自分の足で、子供の頃遠足に来ていた高尾山まで来れたぜ!!」という感慨がありましたが、電車は数十分スマホいじってるだけで到着。一度ロングライドした地に、輪行で降り立つと、凄まじい身も蓋も無さを感じて複雑な心境です。
高尾山口でロードを組み立てて一息ついていると、無事皆と合流。さらに、寿司屋さんも来てくれました!!
さっそく勝手にバイク撮影! 愛車はFocusの「Izalco Pro 1.0」。茶川さんのライドに遊びに行くと、いろんなバイクが見れて楽しいですが、Focusは確か初登場。サイクリングロードなどでたまに見かける事はありましたが、じっくり眺めたのは初めて。いやぁ、レーシーでシンプルなフォルムが質実剛健で美しい。TIMEとかもそうですが、なんかこう静かなオーラがあります。いつもグニャっとしたフォルムで、赤黒毒蛇みたいな派手な自転車乗ってるので、最近はこういうバイクのカッコよさに余計に惹かれます。
でも、サイコンのホルダは黄色、そしてバーテープはチェレステ&マリアローザカラー(?)というキュートっぷり! (いや、ゲスっぷりと言わないとダメなのかな?w) これはもう一目見たら忘れられないインパクト。こういうカスタマイズも楽しいですな。影響されてバーテープ交換したくなってきた。
そんなこんなで、大垂水峠に向かって出発!! 都内は大雨のようですが、高尾山はちょうど雨雲の端っこにあたり、たまに小雨がぱらつく程度。これ以上強くならなければ大丈夫だろうという判断で出発。路面は濡れているので、ダウンヒルには注意が必要です。
ちなみに今回の参加者は、茶川さん、ちまちまさん、ゆっこさん、まっつーさん、HIGIRIさん、Deroさん、soramimiさん、akikiさんに、寿司屋さんという面々。この中で、ちまちまさん、HIGIRIさん、Deroさんは、見ただけでゲンナリするような坂でも笑いながらアウターでかっ飛んでいくようなSF世界の住人、さらに寿司屋さんもバリバリのヒルクライマーなので、「坂スキーさん達はお先にどうぞ」体制で先に行ってもらいます
むろん、スタート後、彼らの後ろ姿はあっという間に視界から消えましたww
残りの面々は脚に優しいスピードでチャレンジ開始。しばらく道なりに進むと、緑が深くなり、峠っぽくなってきます。
斜度もキツ目になったところで、soramimiさん、akikiさんが先行。そのまま姿が見えなくなります。
残されたのは、茶川さん、まっつーさん、ゆっこさんと私。決して私達は遅いのではありません、先に行った人の脚がおかしいんです。これが普通です。
この峠、距離は8kmほどで、20kmくらいある都民の森などと比べると短く、斜度も緩いですが、途中に平らになる区間があまりありません。真綿でじわじわ絞められるような感じで、「まあこれくらいなら大丈夫かな」と思いながらクランクを回していると「大丈夫かなとさっき言ったけど、アレは冗談だ」と訂正したくなる感じ。後半は斜度もちょいキツ目になるので、ダメージの蓄積も効いてきます。
まっつーさんの「乳酸がぁー」という叫びを聞きながら進んでいると、電光掲示板が目に入ってきます。ここから、いよいよ大垂水峠の本格的な登り区間へ。
!?
誰か降りて来た…… まさか!?
(とっさに撮影できるようにしてあるものの、あまりにも予想外だったのでAFすっぽぬけてピンぼけ。アクションカムの画像で救済↓)
Deroさんがもう頂上まで登って、折り返してきたwww
俺たちまだ半分も登ってないのにwww
Uターンして、2回めの登りをスタートしたDeroさんが後ろに迫る!
ポタライドでは片鱗を見るだけだったDeroさんの剛脚ぶりに衝撃を受けながらも、前に進みます。2本目を登りはじめたDeroさんは、ヒーコラ言っている我々のサポートとして降りてきてくれたようです。
それならば頑張らなきゃなりません。すると、ここで、今までゆっくり走っていたゆっこさんのブースターがONに!!
茶川さん抜いたww
さすがヒルクライム経験豊富なゆっこさん。そのまま視界から消えていきそう……。とりあえず先の様子も気になるのでゆっこさんを追う事にしました。
振り返って、頑張る茶川さん達をパチリ。
ヒルクライムの撮影ですが、血尿出るほどの激坂だったのに、撮影したら、あんま激坂に見えない。おかしくね? という時は、カメラを地面に近づけ気味にして(視点を下げて)、カメラを上向きに、見上げるように撮影すると吉。または、S字カーブなどを見計らって、これから登る先の坂道を、やや横から見るような角度で撮影すると上り坂らしく見えます(傾いていない木や山肌を比較として入れると、道路を傾きをわかりやすく表現できる)。
ただ、自転車に乗った状態で、視点を下げて撮影するというのは難易度が高いです。そこで簡単なのは、振り返って登ってきた坂を上から撮影するテク。道の傾斜の迫力に、見下ろし視点の演出も加わる事で、実際の傾斜より凄まじい坂を登ってきたように見えます。つまり、人間+自転車の視点は思いのほか地面から高いので、上り坂を撮影する際は、"上り坂の勾配のキツさ感”を、"上から見下ろす視点”がキャンセルしてしまうわけです。逆に下り坂を見下ろす時は、高い視点が味方になるというイメージ。
茶川さん達が奈落の底から、斜度45%くらいの激坂を這い上がってくるように見えますが、実際の斜度は4~5%。ただ、登っている我々初心者が感じる精神的斜度は85%くらいなので、このくらいの思い切った写真の方が、心象を再現しているとも言えます。
とか遊んでいるとゆっこさんにちぎられそうなので、必至についていきます。
!?
今度は寿司屋さんが降りてきたwww
この人達の脚はどうなってんだwww
ほどなくして、最後の左カーブを抜けると……
大垂水峠制覇!!
いやぁ、一度登っていると「もーそろそろ終わりだ」というのがわかっているので、気持ち的な楽さがぜんぜん違います。前回のキツさを100とすると、65~70程度のイメージ。さらに言えば、前回は左側に小川が流れている場所で一度降りて撮影していたので、”足つきアリ”でしたが、今回は足をつかずに登れました。まあ、気温が低かったというのも功を奏した感じですが。
ほどなくして、茶川さんも、アシストの寿司屋さんと共にゴール。茶川さんは以前登った時に途中休憩必須状態だったそうですが、その後の練習&新ホイールの成果もあって、今回は足つき無しでの制覇!
そしてまっつーさんも無事制覇!! 途中、足つきアリだったそうですが、ロード初めて3カ月で本格的な坂をクリアできたのは凄いの一言。私なんて1年乗って、最近ようやく観念して坂道からあまり逃げないようにしようという心境になったとこだというのに。買って3カ月の私がこんなトコ挑戦しようものなら、自転車放り出して、脇の森の洞窟に入って「もうダメだからここに住む。4年」とか宣言してるとこです。
大垂水峠を無事越えると、すっかり天気は回復。遠くの山もよく見えます。方角的には左が箱根の山で、右が富士山?
辛い登りのご褒美は、ダウンヒル!!
やはりダウンヒル最高!!
理由:漕がなくても進むから
この世の全てを坂道に!!
ちなみに最後尾からグルペットを見ていると、皆の挙動が観察できて楽しいです。女性陣は慎重なゆっこさんに対し、まっつーさんが上体を低くしてかなり積極的に攻めるダウンヒラーっぷりが印象的です。
同じような写真ばかりでもつまらないので、カーブで脇に停まって定点観測。動体ブレ写真でスピード感を演出します。ロードレース観戦みたいな感じで。レリーズタイムラグ(シャッター押してから撮影されるまでのラグ)が長いコンデジだと狙った場所に被写体を置くのはムズイですが、来るのがわかっている自転車であればタイミングも予想できるのでなんとかなります。
やっぱり何人かフレームに入っていた方が面白い写真になるな……。
相模湖に到着すると、ご覧のような日差し。お腹もすいてきたので、お昼ごはんにしましょう。
akikiさん注文のチキンカツ。豪快にスイカがwww
私はハンバーグをチョイス。なんかファミレスのメニューの表紙みたい。
ご飯を食べつつ、以前のライドでsoramimiさんがシートポストにCO2ボンベを固定していた器具について質問。「これ真似したい」と前に書きましたが、実はそれ以降、自転車屋を覗いても似た固定具がさっぱり見当たらず……。どこで買ったのか気になっていたのです。
こんなふうに、ボンベのノズル側も固定できるようになっている。
soramimiさんによれば、Wiggleで売っているのだとか!! どうりで日本のお店に置いてないわけだ。正式名は「Genuine innovations - X-Mount タイヤポンプブラケット」というようです。買うわー、これ絶対買うわー。
お腹もふくれたので、コンビニで冷気を補給しつつ、相模湖に別れを告げ、津久井湖方面へ。私はこのルート、初体験ですが、大垂水峠というヒルクライム区間はもう過ぎたので気楽なもんです。
あれ、なんかまた登ってない?
いや確実にコレ登ってるwwwwww
しかも結構な坂が何回もwww
教訓:山に入ると、どこ行こうが坂はある
無事に津久井湖到着。
あれ、もう追加の肉パワーを補給している人がww
ここからは、多摩ニュータウンを抜けて、聖蹟桜ヶ丘方面を目指します。車の通りはまぁまぁありますが、道が広いので走りにくくはありません。というかもはや平地や下り基調であれば、どこでも、どこまででも構いません(ヒルクライム後の心理状態)。
多摩川サイクリングロードとうちゃくー。
いやぁ、こののどかさ。サイクリングロードに入ると、帰って来た感がハンパないですな。
このまま順調に帰路に……と思ったら、プチトラブル発生。茶川さんの後輪がパンク。
サドルバッグオープン。サイクルショップ茶川の開店です。
リム打ちのスネークパンクですな。
茶川さんの様子を撮影していると、外したパーツを「はい持ってて」と手渡される。
ちまちまさんも強制的に荷物持ち係りにwww 周囲に続々と被害がww
にしても、1人でライド中にパンクすると面倒で切なくなるだけですが、大人数でライドしている時だと、ちょっとした休憩&談笑タイムになるので楽しいですな。以前、日暮れの田んぼの真ん中でパンクして、どんどん暗くなって手元が見えなくなる中、半泣きでチューブ交換した事を思い出しました。
ゆっこさんのポンプ、なんかおかしくね? と、分解してノズル交換する男性陣。
このポンプ、小さいけどよく空気入っていいわー。欲しくなりました。
とかなんとかやっていると、まっつーさんのサイコンが100kmオーバーを示している事が判明!!
おめでとー!! \(^o^)/
やっぱ100kmは1つの区切りとして感慨深いもんがあります。もうここを超えると「120km? 150km? ああそう」という謎の距離感覚崩壊コース確定ですのでご期待ください。
パンク修理が終わる頃になると、だいぶ空が良い色になってきました。
今度はHIGIRIさんの尾灯とチューブのバルブに取り付けたLEDライトが、振動を与えると微妙に光るという接触不良状態にww 電気系統は結構壊れやすいもんですな。
そんなこんなありつつ、無事にスタート地点の武蔵境まで戻り、ライド終了。輪行途中参加でしたが、「同じ峠に2回挑戦すると、気が楽になる」という事が実感できる貴重な経験でした。まあだからといって率先して峠に行きたいというのとはまた違いますが。なんか途中で皆に「でも坂好きなんでしょ?」と言われましたが、違いますから。ホントにツンデレじゃないから (^^;