ミリオタには説明不要ですが、ドイツ語というのは反則的な言語です。
ドイツ空軍を意味する「ルフトヴァッフェ」、街ごと吹っ飛ばすような列車砲「グスタフ/ドーラ」、風の谷にでも飛んで行くつもりなのかというような巨大輸送機「ギガント」……べつにミリタリー関係だけでなく、ボールペンごときが「クーゲルシュライバー」とかいうらしいので、もはや、なんでもかんでもかっこ良く聞こえるずるい言語と言えます。
カッコイイ言語と言えば、フランス語も負けてはいません。ル・ジャルダンだの、ソレイユだの、フォンテーヌだの、ヌーベルバーグだのラルクアンシエルだの、意味がわからなくてもなんかオシャレオーラが漂うのだから凄いもんです。個人的にはドイツ語に男性的な力強さ、フランス語はしなやかさを感じます。
そんなフランス語に「ランドヌール」という言葉があります。日本語における「旅人」みたいな意味だそうで、これも響きがカッコイイです。山田太郎(38歳:旅人)だと、仕事しろ としか思いませんが、山田太郎(38歳:ランドヌール)だと、「詩集とか出されてるんですか?」、「葉山にアトリエをお持ちだったりしますか?」みたいに、一目置かれる感じがして不思議です。
ロードバイクでロングライドをするのも、ある種の旅ですが、ある認定イベントで長距離を走り切ると、「あなたはランドヌールです」と認定され、認定メダルなどがもらえるイベントが存在します。「ブルベ」(フランス語で認定)と呼ばれるもので、最近日本でも活発に開催され、ローディーに人気があるそうです。
つまり、ブルベを走りきれば、ニートだろうが無職だろうが、42歳ラノベ作家志望家事手伝いだろうが、ランドヌールになれるわけだな。
人生のアレな感じを、言葉の響きのカッコよさだけで覆い隠すの凄い好きだな俺。無職で家でダラダラ=ジョブレス・オブリージュみたいな。
こんにちは、のんれす(ランドヌール)です。アースコンシャスエコサイクリストでガイア保護官をやっていますNOマネー。
すげえ、金がなくてチャリンコ乗り回してる男なのに惚れてしまいそう。
履歴書の空白を埋めるためにもランドヌールにならないとダメだな、これ。
ただ、ランドヌールになるためには最低200kmを、13時間半で走らないとダメらしいよ。んで、300km、400km、600km、1,400kmみたいになっていくらしい。本州って1,600kmくらいだった気がするんだが。
「「・・・・・・」」
ご存知のように、しおいんですけどロードバイク部の合言葉は「平地はまったり」、「上り坂は迂回か電車かタクる」、「この世の全てを下り坂に」です。ロングライド能力も、80kmや100km程度で「あーつかれた」、「もーいいわ」と嘆きが入る程度のスタミナ。私の最長は長野での140kmですが、のんれす氏に至っては一度に100kmを走った事もありません(昨年夏のめんまライドは80kmちょい)。
こんなヘタレがもし挑戦するとなると、当然200kmコースしかありません。それも、極力坂道が無い、ド平坦なコース……。東京発の200kmコースは、「定峰200」というのが定番らしいですが、二子玉をスタートし、多摩川沿いを遡って秩父へ行き、そこからさらに峠を登って下って、飯能方面から戻ってきてまた二子玉に戻る……というもの。偶然ではありますが、昨年夏のめんまライドで、多摩湖から秩父に向かった道とややかぶっています。
せんせいしつもんがあります
なんでしょう
夏に熱中症でぶっ倒れたあの峠を抜けて、さらに山道うねうね行って、自走でまた13時間半以内に二子玉まで戻ってくるというのは、現在の我々に可能なんでしょうか。
無wwww 理wwwwwww
~ランドヌールへの道:完~
考え方を変えて、ド平坦で200km走れそうなコースを探して、そのブルベに出るというのはどうだろう。例えば、ド平坦でお馴染みの千葉とか。
お、ほぼ平坦で「千葉200km ぐるっと2Lakes」てのを見つけたぞ。大洗スタート、大洗ゴールで、ガルパン巡礼もできる、すてき!
霞ヶ浦を半周して……みたいなコースだな。まあ確かに、これなら走れる……かなぁ?
そもそも100km走ったことないから、どんな感じなのかすらわからんし。
じゃまあ、ブルベの試走じゃねえけど、霞ヶ浦をどんなもんか走ってみるってのはどうよ。ちょうど一周すると90kmちょいだから、100km走るという名目も兼ねて。
というわけで、秋葉原からつくばエクスプレスでバビュンとつくばの学園都市に到着しました。交番の隅で、ロードを輪行袋から開放します。「この景色、以前どこかで……」と思っていましたが、「つくばりんりんロード」をミニベロで走った時も、ここで輪行袋を開封していました。
毎度思いますが、学園都市って響きがソソりますな。
装備はいつもどおり。そろそろホイールを買わねば……。
あ!!なんか新しいモンがついてる。猫目の安物ライトじゃない、なんかカッコイイライトが付いてる!!
某掲示板でも定番とされる、台湾DOSUN(ドゥサン)のAF500だ。500ルーメンの明るさがある。
デザイン波動砲みたいでカッコイイな。
エアロなんとかかんとか形状だ
バッテリ残量は上部のインジケーターで確認できる。ちなみに、ライトのバッテリを使ってスマホを充電する事もでき、緊急時にも役立つすぐれものだ。
おー! そんな事もできるのか。確かにモバイルバッテリ忘れたとか、切れた時に便利だな。今度、ブログで明るさとかちゃんとレポしてくれよ。
ふぁい
そればっかだなおまえ
お前は新しいグッズないの?
これ
シューズカバーか!! 確かに足のつまさき寒いからなこの季節。俺、靴の中にカイロ入れてるよ。
今日が初装備なんで、どんだけ暖かいかよくわからん。でも、お店の人は「この季節は必須ですよ」と言うからそうなのかと。
相変わらず言われるがままだな。
とかなんとかしゃべりつつ学園都市をスタート。霞ヶ浦に行くため、まずは土浦を目指します。
以前ミニベロで走った時もそう感じましたが、千葉(というか茨城)はとにかく空が広い。道路も広く、左右に高い建物も少なく、山も遠いので、開放感が東京とは段違い。ド平坦なので、本当に遠くまで見渡せるので気持ちが良いです。
しかし、走りだして10分もしないのにトラブルが!
のんれす!! 大変だ!! おかしい!
どうした!?
千葉(というか茨城)なのに上り坂がある!!
これが千葉県最高峰・愛宕山(あたごやま)です
どうりで15秒くらいで登り終わったわけだ。
土浦の街を過ぎると、湖のほとりっぽさが漂ってきます。
走っていると、脳髄からアストラル体が虚空に抜け出ていきそうな開放感。千葉は本当にロード向きな土地ですな。中上級者には変化が少なくて退屈なのかもしれませんが、平地番長な我々には最適です。
ブルベのコースをやや意識しつつ、反時計回りで霞ヶ浦一周をスタート。1時間程度走って、精米機を発見。撮影&休憩タイム。大平原にポツンと精米所。東京ではなかなかお目にかかれない光景です。
こんな景色を横目に、時速25km程度を目安に巡航を継続。幸い風はそれほど強くなく、快調です。
約1時間40,50分で43km地点。ビアトリクス・ポターっぽい林と神社を発見。ルート確認しつつ、再び休憩。旅の安全を祈願します。
日差しはあるので走っていると暖かいですが、木陰で停止するとやはり1月、手足の先から寒さが這い上がってきます。
シューズカバー装着したんだから、大丈夫じゃないの?
確かにそうだよな
「「ちょwwwwwww」」
次回に続く
あざーす!! (`・ω・´)ゞ