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 スマホのおかげで、その地域の“美味しいラーメン”にありつける事が多くなってきました。しかし、欲望は果てしないもので、“普通に美味しいラーメン”を食べ続けていると、しだいに一風変わった、特徴のある、個性的なラーメンが食べたくなってきます。

 個性的なラーメンと言えば、以前紹介した新宿の「えびそば 一幻」。大量のえびの頭を使ってスープを作り、えび油や、えび頭を炒った“えび粉”なども投入するという、えびえびしいラーメンに遭遇。そのやり過ぎと言っていいくらいのえびえびしさに驚き、写真たっぷりでレポートしました。

 しかし、世の中にはもっとやり過ぎで、良い意味で気が狂っているようなラーメンが存在するのです。

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 立川駅に到着しました。駅前のビルの中に、ラーメンスクエアという施設があります。要するに、1フロアの中に話題のラーメン店が沢山並ぶ、ラーメンテーマパークのようなもの。最近は各地にありますよねこういうの。

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 目指すは「えび金」という、そのものズバリなネーミングのお店。

 本店は築地で、1968年創業とのこと。市場という立地を活かし、これまで一般には使われてこなかった甘海老の頭を煮出してみたところ、濃厚な旨味のだしが取れたことから、生まれたラーメン……もとい、海老そばが食べられるんだとか。その本店が人気店となり、立川のラーメンスクエアにも出店した……というわけです。

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 同席したゆっけさんに、ミニ三脚の正しい使い方を教授しながら、サイドメニューの鶏そぼろ丼を楽しんでいると、厨房の方から凄まじいえび臭の何かが運ばれてきました。

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 エビドロリッチwww



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 なにはともあれ、まずはスープをひとくち。

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e3e05b84ひwwどwwいwwwwww



 思わず二人でうつむいて肩を震わせるレベルのインパクト。形容するのが困難ですが、カルピス・エビ味の原液を、さらに200時間くらい煮込んで飲み込むのが困難なレベルにドロリッチさせたものをスープにたような感覚。これはラーメンというよりエビカルボナーラに近いのではないかというレベル。

 みその詰まった甘海老の頭を5時間煮出しているそうで、1杯に使用される甘海老はなんと約50尾もあるんだとか。エビの香ばしさだけでなく、みその部分の濃厚な味わいもドストレートに叩き込まれるので、エビやカニが苦手な人には悶絶レベルかもしれません。

 しかし、みその味も含めてエビ・カニ大好きな私にとっては、まさに至高の濃厚具合。もし自分がラーメン屋をはじめて、エビラーメンを作るとして、とりあえず海老の頭を大量に煮て味見をしたら、とんでもないエビ味になったんだけど、あまりにもえびえびし過ぎて「これは一般的じゃない」、「こんなのどうかしてるお客しか喜ばない」、「もう少し薄めなきゃ」と考えるであろう濃さの味を、そのままメニューとして出している突き抜け具合に震えます。

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 麺はとんこつラーメンにも似た細麺、「硬めでお願いします」と頼みました。濃厚どろりなスープがよくからみ、スープと喧嘩せず、スープを効率よく吸引する役目を果たしてくれます。

 ただこの麺、黄色でも、白でもなく、少し茶色がかっています。水をひとくち飲んで、口の中をニュートラルに戻して、麺だけ食べてみると、これも海老の味がします。

 それも当然、海老粉を練り込んだ自家製海老麺だそうな。こんだけ濃厚なえびスープに、さらにエビ味の麺も組み合わせるとは、もはやエビの狂気と言っても過言ではありません。えびえびし過ぎて、煮玉子食べてもたまごの味なんてしません。何もかもエビの味です。

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 牛乳を温めると表面に膜がはりますが、このえびスープもそれと同様で、しばらくのみ続けていると口の中に膜がはったように感じます。もう何が何だかよくわからなくなってきました。


e3e05b84このスープ、缶に入れて自販機で売ってくんないかな


-5xqteuTサイクルボトルに入れてライドしたい



e3e05b84ダブルボトルにして片方に水入れておかないと、喉の渇きのあまり、かきむしって道路でのたうち回りそうだけど


-5xqteuTこれそそいだら、そのボトル永遠にえびの匂いしかしないでしょ



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 ちなみに、えびスープを残して雑炊セットを頼むと、鉄鍋にごはんとスープを入れ、たまごでとじた、エビ雑炊にしてくれます。ゆっけさんがオーダーしたものを、一口味見してみましたが、エビドロリッチはたまごとじパワーでほんの少しまろやかになった気がしましたが、やっぱりたまごごときではさほど変わらず、エビスープの凄まじさ具合を再確認しただけでした。

 「えびそば 一幻」を美味しいと感じた人には、迷わずおすすめします。エビも好きだし、とんこつラーメンが好きだし、カルボナーラも好きだという人にもマッチしそう。逆に、エビのみその味や匂いが苦手というひとにはおすすめできません。

 いずれにせよ、えび方向にバットをフルスイングした一杯。コモディティ化した市場では、光る個性が大事というのがよくわかるラーメンです。