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【↓ダイジェスト動画はこちら↓】
 (読了後再生推奨/画質は720/60p、1080/60pがオススメです)


 私がいつもウロウロしている飯能。その先にあるのが秩父です。古くは2013年に初の本格的なロングライドとして「あの花」巡礼を兼ねて、家から秩父までのライドにチャレンジ。山伏峠で死にかけたのも、今となっては良い思い出。

 それ以来、山伏峠は何度も制覇し、秩父も数回走り、秩父はもう知り尽くした……わけではありません。とても大きん、やり残した事があります。

 それは、わらじカツ丼を食べる事。

 わらじカツ。なんとまあブサイクな言葉なのでしょう(最上位の褒め言葉)。オシャレ成分や、意識高い系列とあえて真逆を行く男気溢れるネーミングには、スタミナ丼とか、豚バラにんにく丼などと同じシンパシーを感じます。

 その名の通り、秘伝のソースで味付けした、わらじのように大きな二枚のカツが乗っかったどんぶりなのだとか。食べたいゾと集まったのは、お馴染みのDeroさん、しんぱちさんに加え、お初のmakolinさんりおんさん、そして何度か遭遇しつつもちゃんと一緒に走った事がなかった豆粒さん。合計6人でのライドとなりました。

e3e05b84わー! makolinさんだー!!



 Twitterではもうずいぶん前からいろいろお話しているのに、なかなか一緒に走る機会がなかったmakolinさんと走れてテンションアップ。西東京や奥多摩、飯能などの美味しいお店に詳しく、いつもツイートを見ながら「ほー、まだこんなお店が」と教えてもらっています。

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 以前から、渋い色味でカッコイイなーと思っていたmakolinさんのFELTも当然パチリ。

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 りおんさんはゆっこさんのブログでお見かけしていましたが、今回が初対面。

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 しかし赤黒で統一されたロードバイクを見た瞬間に、何もかも赤黒に染めなければならない同じ業を背負った同志である事を悟って感涙。

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 オルベアにホイールはやっぱりゾンダだよ!

 ワイヤーもしっかり赤いよえらいぜ!! ( ;∀;)


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 豆粒さんはロングライド&自走大好きのパワフルな方で、後ろから見ていると走り方がHIGIRIさんと良く似ています。愛車もHIGIRIさんと同じTREKで、なんとプロジェクト・ワン!!

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 クールに燃える青い炎のデザインがイカしてます。(*^^*)b 

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 今回は消し炭になるまで峠を登ったりするのではなく、飯能駅をスタートし、山伏峠を越えて秩父まで行ってわらじカツを食べて輪行で帰るというゆるポタコース。

 時間にも余裕があるので、飯能駅の付近で「あの花」、「ヤマノススメ」プチ巡礼をしながら山の方へと進んでいきます。

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 豆粒さんが走れるのは既に承知しているので、前を牽くmakolinさんを観察。ご本人は「ゆるポタ専門」、「進んで山登りはしない」と言いますが、後ろから安定したペダリングを見ていると「あー、そう言いながらぜんぜん山も余裕で登っていくタイプの人だなぁ」と判断。今まで様々の自称貧脚クライマーを後ろから観察し、ドライブレコーダ並に長時間ビデオ撮影までしている私の目は誤魔化せません。

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 りおんさんも「坂道はダメダメです」と言いますが、一定ペースのケイデンスで安定した走りをしているのでペースを維持すれば長距離の登りもぜんぜん行けちゃいそう。初の秩父ライドで、ペダリングもペースもメチャクチャのまま勢いだけで突き進み、森のなかで討ち死にして寝込んでいた昔の私とは比べるのも失礼です。

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 当日はあいにくの曇り空。雨はなんとか持ちそうですが、こんな時はあまり山奥に行かない方が得策。山伏峠だけで終わる今日のライドは、むしろうってつけかもしれません。

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 秩父への看板が見えたら、山伏峠への入り口です。血の味指数は8

 距離は4kmで、高低差は277m、平均斜度は7%ちょいと、絵に描いたような"ベーシック峠”。路面は綺麗で道幅も広く、ヒルクラの練習で走るローディーが多いのも頷けます。距離がそこそこあるので、勢いだけで突撃すると意外に歯ごたえがある峠でもあります。

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 Deroさんや豆粒さんはもちろんですが、やはりmakolinさんも安定したペースでグングン登っていきます。最後尾グループは私としんぱちさんと、りおんさん。

 平地ではしっかり巡航についてきていたりおんさんですが、峠に入った瞬間、ガクンとスピードが落ちます。ただ、登坂中のスピードの遅さに関しては誰にも負けないと自負していますので、私も負けじとノロノロ登坂。

 しかし、ほどなくして

-ow5fqWs_400x400間違えてずっとアウターで登ってました( ;∀;)


 という悲鳴がwww

 無意識にアウター縛りで峠に挑む姿勢は素晴らしいものがありますが、峠を前に緊張したり、雰囲気にのまれてしまうと、ついつい変な事をしてしまう気持ちは良くわかります。激坂もそうですが、何よりもまず、気持ちで負けないことが大切です。


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 きっちりインナーローに入れると、見違えるほど安定したスピードで登坂できるように。よかったよかった……

OK-NBhMo今日はずいぶん余裕ありそうだね



ぎゃあああああああああ!!!e3e05b84
ってかもうい登って降りてきたの!?


OK-NBhMoアウターに入れてみようか



e3e05b84ちょwww まってwwwww

 りおんさんのサポートを口実に楽をしようという私の魂胆はD軍曹に見ぬかれていたようで、いつのまにかマンツーマン可愛がり体制が構築。恐ろしい事に、強制的にアウターに入れる流れに……

e3e05b84ちょwww おもっ!!

 当たり前ですが、7%、8%の登坂中にアウターに入れたら、ペダルが重すぎてまともに回りません。たまらず立ち上がり、ダンシングを開始。Deroさんは私が苦手としているダンシングの練習をさせようとしているのです。

 しかし、ダンシングが下手な私は、ダンシングをするとシッティングよりも体力を消費します。いつまでもダンシングをするわけにはいきません。

e3e05b84え、ちょ、これダンシングどのくらいしてればいいの!?


OK-NBhMo頂上までずっと


e3e05b84( ;∀;)


 普段のヒルクラライドであれば、こんな練習をしたらその時点で死亡してしまいますが、今日は山伏峠のみのライド。練習にはうってつけではあると思い直し、Deroさんの言葉通りに普段ダンシングする時のギアよりもさらに重いギアにして、ゆっくり、ゆっくり、宇宙飛行士が月面を歩くようなスピードで、全身をしならせるようにダンシングをしてみます。

 スパートをかけるような攻めのダンシングではなく、俗に言う"休むダンシング”。足の力を使うのではなく、自分の体重の重さでペダルを押し下げて前に進むようなダンシングです。しかし、体重の重い私は、押し下げた自分の体重を持ち上げ、再びペダルの上に乗せる行為にパワーを過大に使用。その結果、シッティングよりも休めないという矛盾が生じ、ダンシングを使わずにシッティングのみで坂と戦う事に。そのために、かなりの激坂でもシッティングで耐えられる体幹を武器として使ってきたのです。

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 しかし、Deroさんは私の頭の中にある「休むダンシングの仕方」そのものに問題があると言います。大事なのは「休むダンシングでも綺麗に無駄なくペダリングをする事」だというのです。

 例えるなら私のダンシングは、ペダルの上に漬物石をドスンと置いて、その重さでペダルを下にグリンと回す。回したら漬物石をよいしょと持ち上げ、反対側のペダルの上に……という感じ。ドスンドスンという動きを想像してみても、”綺麗に回っている”とは言えません。

 そうではなく、体重で踏み下ろす際に踏み下ろしすぎず、引き足も使ってなめらかに体重を上に持ち上げる動作につなげる事が重要。ドスンドスンではなく、ダンシングであってもクルクルと。それをスムーズに行なうためには、脚だけでなく、全身を使い、体幹も使いながら体重をなめらかに移動させながら推進力に変えていけというわけです。

e3e05b84あ、頭ではわかってるけど、けっこうムズイ……



 言われた通りにやってみると、確かに脚の力を使わず、今までのダンシングより楽に進めます。ただ、斜度が上がると体幹や腕の力を使ってしまい、悲鳴を上げるほどツライ。8血の味の山伏峠が、風張林道のように見えてきました。

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 山伏峠のちょうど半分くらいの場所から、アウター縛り、フルダンシングに切り替えましたが、想像以上に辛く、一刻も早く開放されたいと自然とスピードアップ。一度頂上まで登って、戻ってきた豆粒さんのアウタートップ縛りと謎のスプリント決戦をしつつ、なんとか頂上まで登りきりました。



e3e05b84ゼハーッ、ゼハーッ……クソつらい……



 辛くはありますが、なんとなく、今まで抱いていたものと違う、本当のダンシングの尻尾が見えたような気はしました。むろん、尻尾をつかもうとした私の手は空を切りましたけども。

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 そしてりおんさんも無事に脚つき無しゴール達成!

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 さあ、秩父に下ってわらじカツを食べに行きましょう。

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 わらじカツの前に、せっかく秩父に来たのだからと、「あの花」巡礼もしつつ秩父の街を抜けていきます。アニメでも登場した秩父橋を撮影しようと行ってみると……

e3e05b84め、めんま様がご降臨あそばされている!!!


 遂に私のキモオタ脳が二次元と三次元の境目を超えたのではなく、めんまと同い年くらいの女の子が、めんまのコスプレをして、秩父橋の上でお父さんに記念撮影してもらっていたのです。

OK-NBhMoホラへるさん!



zLAKdczY_400x400写真撮らないと!!



e3e05b84それでは皆さんには、全身ピチピチタイツ姿のキモオタデブがカメラを片手に幼女に近づいていくという事案の通報をお願いします。

 女の子を盗撮するわけにはいきませんが、あまりにも景色にマッチした姿を写真に収めたいという気持ちが勝り、ものは試しと、お父さんに「すみませんが、娘さんの写真を一枚撮らせていただいてよろしいでしょうか」とお願い。なんと、こんな怪しい男による撮影を快諾していただきました( ;∀;)

 しかしこの女の子、服装だけでなく、めんまと同じ裸足で撮影に挑むという心意気までアッパレ。さすがにブログに写真を掲載するわけにもいきませんので、とりあえず文章のみでご容赦を。

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-ow5fqWs_400x400へるさんが撮影してるところ、撮っておきましたよ♪



e3e05b84どう見ても事案写真じゃんこれ

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 さておき、わらじカツです。目当てにしていたのは、小鹿野町にある安田屋さん。シャッターが閉じたお店が多い寂しい商店街を抜け、たどり着いてみるとビックリ!! このお店にだけは、長蛇の列が……。

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 すごい人気に驚きますが、この行列を待っている時間は残念ながらありません。

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 そこで、次の候補のお店である東大門さんへ。こちらはスムーズに席につくことができました。

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e3e05b84最近オレ、女子大生並の胃袋だから、ふつーのわらじカツ丼でいいかなー。
Deroさんはメガわらじカツ丼でしょ?


OK-NBhMo決まってんの!?
いや食うけどww


e3e05b84食うのかよww


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 確かにわらじのように巨大なカツで、下のご飯が見えません。

 普通のカツ丼と異なり、卵でとじていないので、カツ丼というよりも、とんかつ乗せご飯というビジュアルです。

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 ちょwwwwwwwwww

 メwwwガwww


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 もはやわらじに見えないwww
 スキー板かwww


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 このカツ、何もかかっていないように見えますが、食べてみると味がついています。ソースというよりも、甘みのある醤油味で、薄めの味付けではありますが、衣を一度ドブンとたれに漬けているようで、しっかりとした味わいがあります。

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 たれが染みたご飯もまた、あまくて美味です。

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 こんな大きなカツ、食べきれない!! と思いますが、実はかなり薄く、見た目ほどボリューミーというわけではありません。豚バラ肉ではないようですが、普通のとんかつ用のヒレ肉(ロースほど油っぽくはなかったので恐らく)を叩いて薄くしているのかもしれません。

 不思議なほど食べやすく、ご飯とのマッチングもバッチリ。箸が進む名物料理を堪能しました。

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 隣のDeroさんは、一枚目のスキー板をパクパクとクリア。

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 二枚目で完全停止www

OK-NBhMoいやぁー胃袋的にはまだ大丈夫なんだけど、油が胃のあたりに蓄積された感じで……



e3e05b84そりゃそうだわww


 残すのももったいないと、わらじを複数個に分離。お腹に余裕があるしんぱちさんと豆粒さんがおいしくいただきました。

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e3e05b84デカすぎてとんかつを切っている絵面じゃないww



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 お腹がいっぱいになりすぎたので、食休みも兼ねて、近くの喫茶店へ。

 Deroさんの案内で、夢鹿蔵(ユメカグラ)というお店に。

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 足を踏み入れてビックリ。

 なんでも、元銀行だったという建物を改装したカフェで、天井に太い梁がわたったレトロな店内には、ナナハンやモト・グッツィの往年の名車が鎮座。

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 さらには、古いコルナゴ×フェラーリの限定ロードバイクまで!!

 な、なんだこのライダーにとって天国のようなお店は!! 

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 このリムのグラデーション…… た、たまらん (^q^)

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 天気も悪いからと、なんとこの店内にロードバイクも入れさせてもらいました。

 そしてなんと、オーナーの息子さんは、高校でロードバイクの選手として活躍、全国レベルで優秀な成績を残しているのだとか! 

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 メニューには、全長約25cmもある「タンデム・ドッグ」や、「タンデム・ビーフカレー」、「平成の名水百選」にも選ばれている毘沙門水で淹れるプレミアムコーヒーなどユニークなものも。趣味性溢れる、粋なお店。秩父からちょっと離れていますが、サイクリストならば一度は訪れる価値のあるお店でした。
 
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 さあ、あとは秩父駅から帰るだけ……

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 あれ? どこへ……

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 ちょwwwww なんかナナメってるガードレールがww

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 デザート的に現れたのは、秩父駅近くにある「羊山公園」に至る激坂。makolinさんによれば、登り切った公園からは秩父の街が見渡せるのだとか。

 斜度は11~13%程度でしょうか? ビジュアル的なインパクトより低めで、脚をつくほどではありませんが、平坦な住宅街の中に突然現れるので心の準備ができません。

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 またこの激坂、大きなカーブを1つ描いた先でいかにも「ゴール」っぽい雰囲気を漂わせているのですが、ゴールにたどり着いた瞬間に、もう1つ、長い激坂が目に入るという、心折れ仕様。

 私のように、峠の全体像を把握して、力尽きないようにペース配分をやりくりする事でなんとかクリアしてきた人間にとっては、予定が狂わされる天敵のようなタイプ。案の定、最後のストレートでは心がへし折られ、アウターダンシング開眼どころか、インナーローでヨロヨロと這いつくばるようになんとか登坂成功。

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 秩父の街並みをご褒美として噛み締め、美味しいわらじカツライドを無事クリアしました。

 いやぁ、知っているつもりになっていた秩父にも、まだまだ美味しくて面白い場所が、隠れていそうです。

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