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荒川にある榎本牧場、VIA、飯能のカフェキキ、筑波のひるいくらいむなど、ローディーが集まる食事処というのが各地にあります。飯能や越生あたりで知られているのは、パン屋さんの“シロクマパン”。以前荒川から物見山経由でパンを食べに行ったレポをしましたが、田んぼの中で美味しいパンが食べられるお店です。

荒川との位置関係はこんな感じ。私の家からかなーり遠く、飯能の山々とちょっと方角がズレているので、なかなか再訪する機会がありませんでした。
聞くところによると、荒川付近に住んでいるローディーは、「ヒルクラがしたい」とか「平地で練習したい」という時は、荒川CRを途中離脱してひたすら西へ進み、物見山で軽くヒルクラして、シロクマパンで休憩して帰る……。ロングライドな日は、シロクマパンで休憩後、白石峠を登り、秩父の方まで行くのだそうです。
今回のライド目的は、Deroさんの声かけで「シロクマパンを食べつつ白石峠や堂平山に登ってみよう」というもの。参加者はDeroさん、まっつーさん、と~るさん、トミィさん、私の5人です。
輪行集合場所は川越。初めて降りましたが、想像以上に都会で驚きました。

駅ナカにスタバがあり、組み立てた自転車を長めつつコーヒーを飲む意識高い系ライドの幕開けです。



まずは街中を走り、シロクマパンへ。なかなか距離があり、車も多く、注意が必要です。荒川から物見山経由でシロクマパンへ行った時は、道路も広く、走りやすかったのですが、川越周辺はこんな感じのようです。







探しても見当たらないので、残りの1ネジをキツ目にして走行継続。




運良く工具屋に通りかかったので、ネジを現地調達。事無きを得ました。



ほどなくして越生の付近に到着。街をあげてサイクリストを招いており、バイクラックのあるお店が多いのが特徴。「ときがわ町 サイクルフェスタ」なんてイベントも開催されているようです。





シロクマパンでは以前食べて美味しかったごぼうパンを中心にオーダー。マヨネーズが程よく効いていてカロリー摂取もできるので、ライド前の朝ごはんにピッタリです。




屋外の椅子に座り、皆でモグモグやっていると、次から次へとサイクリストが……。ホントにこのお店が、サイクリストの経由地点になっているんだなぁと実感します。もうちょっと近ければ、ここで朝ごはんを食べて秩父の山々へ……なんて日課にできるんでしょうけれども。


お腹がふくれたら、山へ行きましょう。


目指す白石峠は、シロクマパンからさほど距離はありません。172号線を進んでいくと、緑が深くなってきました。
ちなみに、白石峠への分岐点で、「白石峠は無理っぽいから物見山でヒルクラリハビリする」というまっつーさんと、それを案内するDeroさんの2人と別れ、ここからは私ととーるさん、トミィさんの3人で進行します。






紅葉が綺麗な里山を走りながら、そんな話をしていました。白石峠がスタートするまでは。



白石峠とは、簡単に言うと、シロクマパンの先にある“ときがわ町”という場所から、奥武蔵グリーンラインの終盤に登る峠です。奥武蔵グリーンラインはこのブログで何度も登場している、飯能から秩父に向かって、山の尾根を延々と登ったり降りたりするスタミナクラッシャーロード。平野のときがわ町からグィと登り、あの地獄の天上世界にエントリーするのが白石峠というわけです。

以前から“白石峠”は気になるワードでしたが、なかなか行く機会がなかったのは、白石峠に至るまでにすでにモンスター級の峠が無数に存在するため。「興味はあるけどわざわざ行くのもなぁ」、「何かの峠のオマケでプラスするのも難しい位置だし」と、敬遠していたわけです。
それゆえ、私の脳内では“片隅に追いやられた峠”という認識で、“名前は有名だけど、それほどキツい峠ではないんだろう”、“血の味指数で言っても、(飯能の)入山峠に毛が生えた10血の味くらいじゃない?”と、何故か勝手に思い込んでいました。


しかし、いきなりナイスワインディングで挑戦者を迎える、入り口のただならぬ雰囲気。そして登り始めてしょっぱなからウェルカム10%オーバー傾斜。勝手な思い込みは瞬時に吹き飛びました。




白石峠の坂スペックは、距離6.3km、平均斜度は8.6%。ルートラボで8.6%ですから、実際にアタックしている最中のGARMIN体感表示は常時10%程度でしょう。しかし、その予想を超える11%、12%ゾーンのオンパレード。「これヤベーじゃん」という半笑もすぐに消え、苦悶の表情を浮かべるのみになっていきます。
キツイ最大の理由は、斜度がまったく落ちない事。平地や下り坂はほとんど無く、休憩できる瞬間があまりありません。さらに距離が6.3kmとやや長いのも曲者の証。4km程度であればキツイ斜度が落ちなくても勢いでなんとかなりますが、6.3kmとなると耐え忍ぶ持久戦をしなければ私にはクリアできません。
序盤は綺麗な景色が楽しめますが、中盤から終盤は深い山の中をひたすら耐えるヒルクラが続きます。


大きな特徴は2つあり、1つは路面がとても綺麗で道幅が広い事。こんな山奥で、キツイ斜度の場合、少し荒れていたり、落ち葉まみれだったりするものですが、頂上に展望台があるからでしょうか? 驚くほど綺麗に整備された道で、走っていて気持ちが良いです。
2つめはカーブが多い事。ナイスワインディングの連発で、体幹が消費されますが、先をあまり見せずに登坂者の心を折りにくいのは良いポイントかもしれません。ただ、延々と同じところを走っているような錯覚も覚え、眺望が良いわけでもないので、精神的にもなかなかキツイ峠です。
こんな峠は、誰かとしょーもない話をしていると気がまぎれますが、「せっかくだからTTする」と言い残してとーるさん、トミィさんの姿は既に無く。



とか1人でブツブツ言いながら登るので精一杯。
斜度が15%とかにはならないので、辛すぎて脚をついてしまうというほどではありませんが、決して舐めてかかってはいけない相手。そして距離が長いので、スタミナ配分を誤り、いきなり序盤でハッスルすると心がポキッと折れる可能性もあります。







辟易しても終わらないエンドレス10%攻撃に耐え続けていると、視界が開ける区間が登場。どうやらパラグライダーの飛行場のようです。「って事はもう頂上が近いな」、「あとでダウンヒル中にここからの景色を撮影しよう」と、ポジティブな思考が頭をもたげ、少し登坂のツラさが紛れます。

そんな事を考えながらさらにカーブを幾つか曲がると、待ちくたびれた顔のとーるさん、トミィさんが待つ白石峠の頂上に到達しました。

白石峠:血の味指数 20
斜度が全体的にキツ目で休めないので、ツラさ的にはかなり上位にランクインします。四天坂に名を連ねるほどの特徴はありませんが、個人的には成木峠や有間峠と同等か、それ以上と評価してもおかしくない強敵と感じました。脚力があり、体重が軽い人には楽でしょう。脚力が無く、重い人には天敵と言って良いキツさです。

ここで終わりでも構いませんが、あとほんのすこし追加で登ると、堂平山という山のてっぺんの天文台に行けるとのこと。終わりかけた脚を叱咤しながら、再びノロノロと登坂を再開。「展望台なんてどうでもいい、Uターンすりゃよかった」と少し思い始めた頃に、もう1つのパラグライダー場が登場。



そこからほどなくして、大きなドーム型の屋根を持つ、堂平天文台へと到着しました。

星空を観察する施設だけあり、周囲の眺望はバツグン。私の家の方向を見ると、多摩湖のある西武ドーム、さらには新宿の都心部、秩父方向の山など、360度ぐるりと見渡せます。







高崎の方角に目を向けると、天気の良い日だったので、本当に遠くの山々まで見通せます。
下の案内看板を見て驚いたのは、その中に「白根山」の文字が。私のヒルクラ魂のふるさと、渋峠があるのが確か白根山。あの渋峠が見えるなんて!?

下の案内看板を見て驚いたのは、その中に「白根山」の文字が。私のヒルクラ魂のふるさと、渋峠があるのが確か白根山。あの渋峠が見えるなんて!?



景色を満喫したら、ときがわ町へとダウンヒル。前述の通り路面が綺麗で、気を抜くとスゴイスピードが出てしまいますが、カーブが多く、見通しが悪いのでスピードの出しすぎには要注意。
対向車を常に意識し、スローイン・ファーストアウトで降りていきます。
対向車を常に意識し、スローイン・ファーストアウトで降りていきます。
無事に下界に生還したら、「ときがわベース」で休憩しましょう。

店の前には大量のバイクラック。中に足を踏み入れると、自販機がずらり。飲み物だけでなく、カップ麺、お菓子、チューブやクリート、ゼリーなどの補給食まで!! 空気入れや車体の重さを測る器具まで置いてあり、まさにサイクリストのためにあるようなベースキャンプ!!





なんでもここは、有志で作られたサイクリングステーションで、平日は無人、週末は有志が詰めてカレーなども販売するのだとか。それゆえ、基本は無人でも営業できるように、こうして自販機が沢山並べられているというわけです。成木の家に近いものを感じます。
実に興味深い施設を3人でウロウロ見学した後は、越生方面に戻り、物見山でヒルクラしてきたDeroさん、まっつーさんと合流。カフェで意識高い系腹ごなしをして、川越へと期間。川越の名所である蔵造りの町並みを散策し、解散しました。





























へるはうんど@唐揚げ@HELL_HOUND_No9
痩せたいんでしょ?
2015/11/21 19:46:25
自走で帰るというトミィさんの一言で
輪行袋があるにも関わらず
自走帰還を選択したへるはん
薄暗い道を彷徨う2人
走行距離はとうに100kmを超えた
もう就職しよう
ここに。中途で
彼の目に迷いはなかった https://t.co/ODJH8AghHN
一番人気……じゃなかったかもしれませんが
定番メニュー扱いだあったはずです
ぜひ食べてみてくださいねー(*^^*)