春もすぐそこ。本格的なロードバイクの季節が到来すると、遠出をして、景色の良い場所を走りたくなるもの。今回は久しぶりに、そんな時に便利な輪行袋の話です。
これまで3個ほど輪行袋を試した末、理想の1つとして到達したグランジのキャリー。主に女性用の自転車向けに作られているので、私のロードだとサイズがギリギリなのですが、なんとかギュッと包んで使ってきました。
しかし、最近気になる事が2つ。
1つは、サイズがギリギリなせいか、クランクのギザギザが生地に食い込み、何度も使ううちに破けてきた事。裂けて使い物にならない……というほどではありませんが、「そろそろ新しいのを買う時期かなぁ」と。
2つ目は、輪行袋を仕舞った時のサイズが大きく、自転車に取り付けられない事。これはレビュー時にも書いた事ですが、袋を仕舞うとと、ちょっとしたハンドバッグくらいのサイズになってしまい、しかも形状が四角いため、サドルバッグやドリンクホルダなどに入れられないのです。
このサイズの輪行袋を収納しようとしたら、特大サイズのサドルバッグを使うか、素直にリュックを背負う事になり……どうしてもオオゴトになってしまいます。
泊まりがけのライドで、着替えも持っていく必要がある……なんて時は、それでも構いませんが、「ササッと峠に出かけて帰りたい」とか、「自走するつもりだったけど疲れたので帰りを輪行にした」なんて時には、自転車に輪行袋が備え付けてあるに越したことはありません。
泊まりがけのライドで、着替えも持っていく必要がある……なんて時は、それでも構いませんが、「ササッと峠に出かけて帰りたい」とか、「自走するつもりだったけど疲れたので帰りを輪行にした」なんて時には、自転車に輪行袋が備え付けてあるに越したことはありません。
そんな悩みもあり、まったく同じ輪行袋を買い直すのもなぁと考え、グランジの新モデル、キャリーライトを買ってみました。
キャリー“ライト”という名前からわかるように、基本的にはキャリーと同じ、自転車を仰向けにして両輪を外す“横型”タイプ。縦型よりも幅は広くなりますが、ディレーラーを下向きにしないのでエンド金具がいらず、ササッと収納&展開できるのが利点です。
“ライト”とついているように、従来のキャリーと比べると軽量。640gから390gと、かなり軽くなりました。さらに細身で、これならドリンクホルダに固定できるかもしれません。
なにはともあれ、まずは使ってみましょう。収納方法は、基本的に従来のキャリーと同じ。自慢じゃありませんが、従来のキャリーは活用しまくっていたので、キャリーライトになったと言っても何ら迷いなく作業が進められます。
従来のキャリーと同様に、サドルを置く場所が赤く塗られています。自転車をひっくり返してこの上に置くわけですが、この時、注意しなければならないのが、横方向にピンと輪行がキチンと広がっているかどうかという点。
広がりが甘いと、逆さまにしたサドルとハンドルでたわんだ布地を地面に押さえつけてしまう事になるので、自転車を収納しようとジッパーを上げても布地が足りず、上まで締まらなくて慌てる事になります。逆に、ベッドのシーツのようにしっかり広げてから逆さにした自転車を置くことさえできれば、輪行作業の95%は終わったようなものです。
キャリーライトが軽くなった理由は、布地が薄くなったため。薄手と聞くと、強度に不安を感じますが、実際に触ってみると、従来のキャリーよりビニールっぽい感じの素材になっていて、むしろ強度がアップしているようにも思えます。
また、写真にあるように、自転車のパーツと強く当たる部分には補強もされています。使ってみて、すぐに破けそうだなという心配もありませんでした。
と、ここまでで一時停止。
先ほど「キャリーライトが軽く、小さくなったのは布地が薄くなったから」と書きましたが、実はそれだけではありません。「キャリー」の最大の特徴であった、ホイールバッグ×2が、キャリーライトでは付属していないのです。つまり、ホイールバッグ×2個分の体積が減ったので、小さくなっているだけとも言えます。
(↑ キャリーに付属しているホイールバッグ×2)
以前のレビューに書いたように、キャリーの利点は、エンド金具やフレームカバー、ホイールとフレームの固定など、細かな作業が不要な事。それを実現していたのが、ホイールを専用の袋に入れてしまい、フレームと接触しても傷がつかないようにした上で、フレームとホイールを固定しないまま輪行バッグにまとめて収納してしまう……という仕組みにあります。
しかし、キャリーライトはそのホイールバッグが付属していないので、別途結束用のバンドなどを用意して、フレームとホイールを固定したり、固定しない場合はフレーム側に防御壁となるタオルやシートを挿入するといった作業が必要になります。めんどくせえww
ですが、私はキャリーも所持しており、当然、そのホイールバッグは「キャリーライト」でも活用できます。よって、キャリーライト + キャリーのホイールバッグという組み合わせで、収納してみました。
かんせー! 当たり前ではりますが、キャリーの収納方法とまったく同じ。ただ、私の感覚的に、キャリーよりも袋そのものが大きくなった印象で、より収納しやすくなったように感じます。
持ち上げる際、肩に当たる部分にはご覧のようにパッドがついていて、負荷を分散してくれます。
さて、問題はここから。
私のロードが収納できる事、キャリーのホイールバッグが再利用できる事は、購入前から予想はできていました。最大の懸念は、キャリーライトの袋そのものを、ドリンクホルダやサドルバッグに固定できるのか? という点。
できたww
結論から言うと、ペットボトルとサイクルボトルの両方に対応できる、トピークの「Modula Cage II WBC05100」に固定できました。ご覧のように、ギチギチですがwww
しかし、走ってみたところ、このくらいギチギチで固定した方が、振動によって吹っ飛ぶ危険性が無く、むしろ良いようです。また、キャリーライトの外周に装備している黒いバンドをシートチューブに回して締め付ければ、命綱にもなるようです。
あとは、ホイールバッグ×2個をどうするかという問題ですが……
とりあえず輪ゴムでキャリーライトと一体化してみた。
入る気配すらねえ \(^o^)/
どーしようかと思いましたが、ぶっちゃけ、写真のようにたいしたサイズではありません。小さく畳めば、サイクルジャージの背中ポケットに余裕で収まります。ウインドブレーカーなどを一緒のポケットに詰め込むのは無理があるかもしれませんが……まあ、荷物のやりくりでどうとでもなりそうではあります。
ちなみに「キャリーに付属しているホイールバッグって、単品で売ってないのかな」とググってみたら、売ってました。キャリーライトでバンドとかを使わず、楽に収納したいという人は、ホイールバッグも一緒に買うと良いと思います。
では、テストがてら、ちょっくら輪行してきます。
へるはうんど@和田峠無脚ツキスト@HELL_HOUND_No9結論:キャリーライト+グランジの単品ホイールバッグ最強、100点
2015/02/11 15:29:54
色が黒けりゃ120点 http://t.co/L3aF5FnZMI
この度、この記事を読んでキャリーライト+ホイールバッグを購入したのですが、使用しているサドルバッグに入りきらず、これから暑くなる中、背中に荷物を背負うのは嫌なので新たなサドルバッグの購入を検討しております。主様おすすめのサドルバッグは御座いますでしょうか?ロールアップ式のバイクパッキング的なものも気になってはいるのですが、容量が多すぎて大袈裟になりすぎてもなぁ、という事でバッグ選びに非常に迷ってます(汗
持ち物はチューブ2本、CO2ボンベ、パンク修理キット一式+輪行袋といったところです。