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 ミニベロでウロウロしていたら、ロードバイクに抜かれまくり、「オレもロードに乗ってみよう」と初めて試乗したのが2012年のサイクルモードインターナショナル(つまりチャリンコ版モーターショー)。以来、どっぷりロードにハマリ、2013年も参加。そして今年もサイクルモードの季節がやって来ました。

 ただ、新しいフレームを買うつもりも今のところは無く、物欲指数的には落ち着いているので今年はまったり参加するつもり。平日の仕事の疲れが抜けないまま、まったりしていたら9時とかになってしまったので、こらアカンと慌てて自転車にまたがりました。そう、幕張まで自走で行くつもりです。

 都内の私の家からメッセまではだいたい45km程度。ローディーにとってはまあ大騒ぎするほどの距離ではありません。むしろ、適度に疲れて会場に到着した方が、パワーが有り余って「うは! このホイール買うわ!!」みたいな妙なテンションになるのを防止して理性を保てるかもしれません。

 ただ、車でネズミーランド付近を走ったことがある人はわかるかもしれませんが、京葉道路など、メッセ付近は巨大なダンプカーが行き交い、人がほとんどおらず、あまり自転車で走りやすい道とは言えません。さらに、そこにたどり着くには、これまた走りにくい都内を横断する必要があります。

 しかし、実を言うと、幕張までのライドと当ブログには深い縁があります。古い読者の方は覚えているかもしれませんが、激安だったからという理由で船橋の自転車屋でロードを買ったのんれす氏を牽いて、購入後のぶっつけ本番初ライドでいきなり45km走って家に帰った無謀ライドがまさに幕張からの帰り道。購入後4カ月でマリンスタジアム(メッセの隣)へライドしたりと、わりと走り慣れた道なのです。

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 そのぶん気が抜けていて、8時頃出発するつもりが、ウダウダしていたら9時近くに……。ロードに乗っていざ出発。東京ドームあたりで、アクションカム家に忘れた事に初めて気づく脳覚醒率。雨は夜まで降らないという予報を信じて走っていますが、空はどんより、全体的に街の中が暗くて、あまりテンションが上がりません。

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 眠気を覚ますためにも、30km巡航を意識してアキバ方面へ。

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 心なしか、ローディーの姿は多め。走っているルートから推測すると、サイクルモードに行くんだろうなぁという人が結構います。

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 岩本町あたりからは、京葉道路をひたすら幕張方面へ。錦糸町、亀戸などなどを抜けていきます。

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 そのまま京葉道路を走ってもいいのですが、荒川を渡ったら右折。江戸川を抜ける橋を意識して少し住宅街を走ります。

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 江戸川久しぶりだわー。寒いわー。

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 江戸川を抜けたら、京葉道路の走りにくい区間をちょろちょろと逃げながら幕張方面へ。

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 IKEAのあたりまで到着したら、後は楽勝ムード。海沿いのド直線な道をかっ飛ばしていれば、メッセが見えてきます。

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 結構良い運動になりました。

 まずは駐輪場へ……

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 住所氏名や自転車のメーカー名、モデル名などを用紙に記載。免許証などの身分証明書と共に受付に持っていくと、このような番号入りのタグがもらえます。それを自転車に取り付けて、警備員のOKをもらって駐輪場へ。

 返却時は、預けた時の用紙の半券と身分証明書を提示して初めて駐輪場の中に入れ、自分の自転車と共に出る時は、半券、身分証明書、自転車のタグをチェックして外に出られる……という仕組み。駐輪場の中も、警備員が不審な行動をしていないか見まわっていて、結構厳重。おかげでブースで遊んでいる時も、盗難の心配をしなくて済みます。

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 一人で乗り付けましたが、会場でDeroさん、と~るさん、キルハさん、ゆっこさん、まっつーさんのお馴染み探検隊メンバーと合流。さらにTwitterで知り合ったとろこさん、えりかさんともリアルでは初めまして。お2人は初ロード注文して納車マダー!? (・∀・)っ/凵 状態。未来の相棒に試乗したり、ウェアなどの用品を見てまわろうというわけです。

 いきなりスポーツ自転車行って「試乗させて」というのは勇気がいるものですが、サイクルモードとかの大規模イベントであれば、気軽に乗れるのが良いところ。そういえば埼玉の彩湖ですが、12月6日に、ワイズロードのスポーツバイクデモってのも開催されるので、試乗しまくりたいという人にはオススメです(むしろキャノンデールやTREKなど、サイクルモードからいなくなったメーカーも多数出てくるので試乗メインならばこっちの方が豪華)。

 話戻ってサイクルモードですが、会場に入ってまず驚いたのは、リドレーブースのデカさ。入り口の一番良い場所に陣取り、スペースも大きく、試乗を待つ人の群れもいっぱい!! ぶっちゃけ、以前のリドレーブースはそこまで大人気というわけではありませんでしたが、やっぱり山神パワーなんでしょうか。それに、今年はホントに女性客が増えました(特にリドレーとピナブース)。オッサンしか集まらない趣味イベントは、濃い反面、閉塞感で息苦しい時もあるので華やかなのは良いです。自転車は年齢性別、ついでに体型問わず楽しめるスポーツの筆頭とも言えるので、むしろこれが理想的な姿とも言えます。

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 リドレーはベルギーのメーカーですが、パヴェを攻略するため、振動吸収性に優れた乗り心地の良いフレームが多いイメージ。ロングライドを目的にPINARELLOのROKHを選んだ私も、当時購入候補としていました。

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 このクラシカルなロゴいいなぁ。

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 ディスクブレーキ仕様も。

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 ちょっとクラシックな細身のフレームと、現代的なデザインのマッチがカッコイイです。

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 フレームが細めなので、ディープリムの方が見栄えが良いですな。

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 いきなり他社に浮気をしないで、PINARELLOブースも。近頃のPINARELLOは、フレームの形状的に、以前の毒々ウネウネしさが減り、カラーリングも含めて、ちょっとノッペリした感じで、中途半端なイメージであまり気に入っていません。DOGMA含め。ただ、プリンスは好きです。

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 お馴染み、ポール・スミスとのコラボモデルも。DOGMA F8の限定モデルで、Di2、フルクラのレースングスピードで77万円でございます。

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 DOGMA F8+ボーラウルトラTWO

 ああ……なぜPINARELLOのフレームとカンパのディープリムはこんなにもマッチするのだ……オレに買えと言うことなのかこれは。

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 ウィギンス専用カラーのTTバイク「ボリデ」。ユニオンジャックをそのまま貼り付けたみたいなデザインが凄いです。シートポストの付け根部分には「WIGGO」の文字も。

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 チームスカイのサポートカーはもちろんジャガー。オシャレなチームだこと、ホント。

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 そしてデ・ローザ。ダウンチューブが大迫力のPROTOS、カスタムカラー(ROMA)。

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 そして、Deroさんに教えてもらいながら、2人で「いいわー、これいいわー」と連呼していたのが、スカンジウムを使ったその名もSCANDIUM。

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 カーボンやチタン、クロモリなどと違って、あまり耳にしない素材名ですが、7000系のアルミ合金にスカンジウムというレアメタルを添加した素材なんだとか。その結果、軽量で剛性が高い、普通のアルミを超える性能が得られるとのこと。

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 素材の色味としては少し黄色みがかったアルミという感じのようですが、塗装後は一瞬チタンに見える渋いグレー。シンプルなデザインですが、デ・ローザらしい色気も漂っており、眺めてるだけで酒が飲めるレベルの美しさ。

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 フレームセットで46万…… 46万かぁー…… 46万ねぇー…… …

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 そして今年最大の目玉と言えるのが、鬼のように軽いカーボンフレームでロード界に登場したヨネックスブース。試乗列も大盛況でした。

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 最初は「どうよ」と思っていたヨネックスロゴがフレームにドーンというデザインですが、見慣れてくるとむしろカッコよく思えてきました。え、キルハさん買うのww!? 

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 閑話休題

 せっかくのサイクルモードなので、試乗もしないともったいない。しかし、到着したのが11時過ぎという舐めっぷりなので、あまり行列の長い試乗車には乗れそうもありません。

 フレームは今のところ買う予定はないので、ホイールやコンポの違いを体験できないかと、PINARELLOの試乗コーナーをウロウロ。試乗車が多く、回転がよさそうなDOGMA F8専用列に並んでみると、意外にも20分くらいで順番が回ってきました。

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 試したのが、DOGMA F8 + カンパのスーパーレコードEPS、ホイールはシャマルウルトラという、私がこのままカンパリスト教に入信し続けたら、いつかこんな組み合わせになる可能性もゼロではないような気がするセットが目の前に!!

 立ち漕ぎ加速で50kmくらい出してウイリーでポール乗り越えて、警備員の合間縫って家まで強奪帰還する方法を頭の片隅でシミュレートしながら試乗開始!!

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 シャマルウルトラですが、ゾンダよりさらに滑らかな走り心地で、漕ぎ出しも軽く、乗り心地抜群。「あー、やっぱり値段が上がっていってもカンパのホイールって、フルクラムの硬くてガンガン踏んで来い! 的な乗り味とは根本的に違うんだなぁ」というのがよく分かりました。

 ただ、ただ!! ハブのラチェット音が小せえ (TдT)

 ゾンダの「ギイイー」音に慣れていると、シャマルウルトラの音は「ジィー」と、かなり控えめなサウンド。どうした!! もっと爆音出していいんだぞ!! とかブツブツ言いながら乗ってましたが、どうやらこの控えめなサウンドがデフォルトのようで。んー、もっと爆音出してくれないと財布の紐には届かないゾ!! ご存知の通り、購入動機は音70%、名前20%、性能10%という配分です。

 それよりも電動コンポ、EPSの気持ち良さがヤバイ。ぽちっとボタンを押すと「ウィーン」と小さなモータ音がしてギアが変わるナイトライダーっぷりが気持よく、無駄に「ウイーンガチャ、ウイーンガチャ、ウイーンガチャ、ウイーンガチャ」やりまくっていました。いいわー、電動コンポの必要性がいまいち実感できてないけど、音だけでもう十分いいわー。

 ……そんな私の病的な性癖を慮ったキルハさんが、「爆音ホイール見つけたよ」と連れていってくれたのが、「URSUS」というイタリアのメーカーのホイール。なに!? ウルサス!? 煩サス!? 爆音のためにあるようなメーカーメーではないか!!

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 ガアアアアアアアアアアアア!!

 いいわー!! 良い音してるわー!! (*゚∀゚)

 まったくこのメーカーの事知らないけど、これだけでもう買ってもいいわー。

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 節子、40%は坂やない。壁や。

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 どこでもジェラート食うのが正しいローディーwww



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 会場で目につくのが、固定ローラー、三本ローラーなどのローラー台。それにタブレットなどを組み合わせて、実際のコースの負荷を再現したり、目の前に実際の走行映像を投写して、屋外で走っている気分になるセットなど。室内トレーニングの楽しさアップのためにITを組み合わせるのは、今後活発化しそうなジャンルです。

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 家にも固定ローラーがあるというDeroさんが、乗鞍のバーチャルライドに挑戦。キツイ斜度(重い負荷)の区間でもハイケイデンスで回ってるー!!

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 そんなDeroさん、三本ローラーは持っておらず、意外な事に今まで乗ったことも無いとのこと。初めてだと乗れない、怖くて壁からなかなか手離せないなど、恐ろしい話を多々聞く三本ローラーですが、Deroさんなら乗れるんじゃない? という勝手なイメージを抱いてしまうのが探検隊メンバー。

 かくして「Deroさんなら楽勝でしよ」、「絶対乗れるよ」など、みんなの勝手な声援でハードルとプレッシャーが爆上げされる中、挑戦開始!!

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 メーカーの人(手前)がサドルを掴んでくれ、大丈夫そうなら手を離す……というのが三本ローラー体験コーナーのパターンですが、Deroさんが乗り始めると、すぐ補助の手は不要に。

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 「ホントに初めてですか?」「このままあと5分くらいデモで漕いでてくださいww」とか褒められてるwww さすがだわー。いや乗れると思ってたけどさすがだわー(ミサワ化)。

 私は探検隊で最後尾を走る事が多いので、みんなのペダリングを見る機会が多いのですが、Deroさんの漕ぎ方はパッと見ただけでわかるスムーズさ。三本ローラーは綺麗なペダリングができないと乗れない、逆にコレで練習すればペダリングが綺麗になるという器具ですが、「アレはやっぱりホントなんだな」と妙に納得しました。

 ロードに乗ったことがない人だと「ペダリングの綺麗さってなによ」と思われるかもしれませんが、ちょっと乗るようになって、サイクリングロードとかでいろんな人を見るようになると、ホントに「この人はスゲエ乗ってる or それほど乗ってない」ってのが、ペダルの回し方の違いでわかるうになるんですコレが。それがわかってからツール・ド・フランスなんかでプロ選手を横から撮影した映像を見ると、あまりのペダリングの綺麗さに鼻血が出ます。



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 とかなんとかワイワイやっていたら、とっぷり日が暮れたのでそろそろお開き。皆と分かれて、久しぶりのナイトライド。

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 顔と指が寒いwww
 (ウェアで体はヌクヌク)

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 参加フレームメーカーの減少は気になりますが、それでもまあサイクルモードはお祭りとして楽しかったです。

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