
前回までのあらすじ
チャリで軽井沢行くため、碓氷峠にアタックしようと思ったらクリート壊れたったwww(あらすじ終了)











とりあえず左足ビンディング、右足フラペという仕様のまま、ヒルクラを再開。ヒルクラと言っても、まだ碓氷峠の本番区間には入っていません。中山道(18号線/上毛三山パノラマ街道)を西へと進みます。
本格区間ではありませんが、このあたりでも結構な上り坂。しかもド直線で見通しが良いので、「あんなところまで行かなきゃいけないのか」と心が折れがちになります。ただ、一晩寝て起きた朝なので、元気は満タン。逆に、昨日の120km走行のまま、碓氷峠に突撃していたらゲッソリしていただろうなぁと思いながら軽いギアをクルクルまわして進みます。


曇り空ですが、景色は絶景。だいぶ山が近づいてきました。


ほどなくして、峠の釜めしで有名な”おぎのや”の横を通過。朝ごはん代わりに釜飯食べようかとも思いましたが、宿で朝ごはんは食べたし、昨日のパスタのエネルギーも残っているので、先に進みます。


松井田町原という地区に到達。前方に見えるのは刎石山(はねいしやま)です。車は少なく、道も綺麗で走りやすさは抜群。しかし、ド直線でずっとゆるく上り坂が続いているので、精神的にかなりゲンナリします。「登るのはいいけど、少し隠しておいてくれ」と思いながらも、クランクを回し続けます。
片足フラペという状態ですが、剛脚なはずののんれす氏を追い抜き、けっこう先行。振り返っても姿が見えなくなってきたので、神社で一休み。






なんだよ、俺が坂に慣れてきて速くなったのかと錯覚したじゃないか。

神社の前が、直線区間の終了地点。どうやら、ここから先が碓氷峠(旧道)の本番区間のようです。気合を入れ直して、心拍数を上げすぎないよう注意しながら登りはじめます。













自然も含めて見どころは豊富ですが、街中と比べ、やや勾配もキツくなっていて、あまり軽口叩いてもいられなくなってきました。ただ、勾配は4-5%といった感じで、「キツくてペダルが回らねえ」という感じでもありません。大垂水の序盤区間程度です。

ほどなくして、碓氷湖に到着。ダム湖です。

とりあえず背伸びして、それっぽい写真を一枚撮ってヒルクラ再開。ヒルクラでなければ、寄り道してちゃんとした写真でも撮るかと思いますが、この先がどれくらいキツイかわからない初アタックでは、とにかく登り切ることが優先です。


カーブは21個目……


勾配は緩いですが、とにかく距離が長い。1,000mまで登るのは都民の森と同じですが、武蔵五日市の駅から約23kmで登る都民の森に対し、軽井沢は高崎駅から約40kmで登る事になります。おかげで斜度が緩いので、「疲れたなぁ」と思いながらも、足をついたり、座り込むほどではなく、ゆるゆると登り続ける事はできます。
ただ、途中で平坦な区間がほとんど無く、下り坂も無く、いわゆる"ご褒美区間”がゼロ。一定の負荷をずっとかけ続けられるので、ヒルクラの練習というか、ダイエットというか、とにかく運動には良さそうな道です。

そして調子を取り戻したのんれす氏に抜かれるwww


追いかけていくと、大きな構造物が登場。駐車している車も沢山出てきました。

出現したのは、碓氷湖の名物・めがね橋。レンガでできたアーチ橋です。日本最大のレンガ製アーチ橋だとか。
かつて上を走っていたのは鉄道で、勾配がキツイので、アプト式(ギアみたいな車輪で登っていく方式)が採用されていました。今では遊歩道になっていて、上を歩く事もできます。

深い森からレンガの橋が出現している様は圧巻の一言。現代の橋より趣があって、自然にマッチしています。

下を見下ろすと、渓流をさかのぼっている人達が!!
この湿気が強い曇空の下、趣味とはいえよくやるなぁと思いますが、誰に頼まれるでもなくワザワザ山奥まで自転車で登ってきた野郎に言われたくはないでしょう。登山趣味はありませんが、あーゆーのもやってみると楽しいんだろうなぁ。

めがね橋の特徴は、非常に背が高い事。ただ、スカイツリーとか東京タワーと一緒で、背の高いモノと自分の近くにあるものを一緒のフレームに入れて記念撮影するのは結構大変。超広角レンズや魚眼レンズでも持っていれば話は別ですが、私の装備はコンデジのRX100MK3のみ。搭載レンズは広角24mmでコンデジとしては優秀ですが、てきとーなアングルでは"見上げるほどの巨大さ”は感じられません。
こんな時はもう、実際にカメラを超見上げさせて巨大さを演出するしかありません。RX100は背面モニタがチルトするので、地面にカメラを置いてしまっても、モニタを見ながらフレーミングが可能。超ローアングル撮影ってやつです。






めがね橋でしばしの休憩の後、再びヒルクラ再開。相変わらず勾配はゆるめなので、ギブアップするほどではありませんが、一定のキツさが延々に続く事に変化はありません。
慌てず、力まず、一定のリズムで、心拍数が不必要に上がらないように黙々と漕ぐ。まさに自分との戦いで、精神修行のような感覚すら覚えます。
ただ、細かなカーブが頻繁にあるので、道路の先が見え過ぎず、「まだあんな先まで行かなきゃいけないのかよ」というゲンナリ気分にはなりにくいのが良いところ。距離は長いけれど、初心者向けとされている理由がよくわかります。



ただ、さすがに「どんだけカーブあんだよ」と突っ込みたくなるほどカーブが続くので、永遠に終わらないんじゃないかと不安になってきます。

ふと目をやると、カーブナンバー135!!
も、もうそんなに登ったのか……。

道路工事で仮設信号が置かれている場所に到達。
先行していたのんれす氏が休憩していたので、私も休憩。









休憩でダベっている場所から、脇道を覗くと、自然の通行止め状態。自分がどれほどの山奥まで登ってきたのかというのがよくわかる光景です。
さあ、恐らくもう少しで登りきれるはず!! 脚は残ってますが、気力が萎えそうになるのをこらえつつ、再びロードにまたがります。


ひゃ、ひゃくろくじゅういち……

そして…… ついにこの時が。


ながのけん!!



運動とは無縁だったこの俺が、まったく信じられん。















しばらく軽井沢のオシャレゾーンをウロウロしていましたが、雨は強くなるばかり。予報を見ても、上がる気配は無く……。とりあえず長野県に到達し、軽井沢にたどり着くという目標はクリアできたので、小諸行きは断念。また次の機会にとしました。


ダウンヒルでなんか踏んだら死ぬなこれww



輪行袋に収納。お盆休みまっただ中ですが、逆に、まっただ中に東京に戻る人は少なく、飛び込みでも新幹線のチケットは余裕でとれました。







~次はー、東京ー、東京です~
新幹線は




