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 ソニーの新アクションカム、HDR-AS100Vを購入したのは以前書いた通り。都民の森のダウンヒル動画なども掲載していますが、撮影中のUSB給電のしやすさ、画質の良さ、GPS内蔵やスピードメーター付き動画作成など、ユニークな機能もあって概ね満足しています。おかげで初代モデルの出番はすっかり無く……売るのもアレですので、例えば後方視界撮影とか、さらなるスピード感を求めてフロントフォークに取り付けるとか、別アングル撮影用に活用しようと思っています。

 今回はそんなアクションカム関連の話と、ロード向けの"コンパクト”の話です。

 パナソニックは従来から、ソニーやGoPro、JVCといった“オーソドックスなスタイルのアクションカム”は作らず、カメラ部と記録部(画像処理エンジンやエンコーダ、記録メディアなど)を別筐体として、それをケーブルで繋いだ製品を開発。“ウェアラブルカメラ”として訴求しています。

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 その新モデル「HX-A500」が、6月12日に発売される事になりました。従来モデルとの違いは、4K30pの高解像度撮影が可能になり、レンズも刷新して高画質化、さらに記録部に液晶ディスプレイを装備し、カメラがとらえている映像を、手軽に確認できるようになりました。本体のみでの水中撮影機能も向上しています。
 
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 このウェアラブルカメラ、どう使うのかというと、標準で同梱されている器具を使って、顔の横に固定。歩いたり、走ったり、日常生活の視界がとらえている風景を、そのまま撮影できるというのが1つのウリです。スノボやロードバイクに取り付けて、スポーツする時だけ撮影するのではなく、散歩とかハイキング、旅先で歩いているような時にも撮影しようぜと。

 言い換えるならば、カメラを手に持って“さぁー動画を撮影するぞ!!”と意気込んで撮影するのではなく、体のどこかに取り付けて、ダラーッと録画。撮影している事自体を忘れてしまうような、今日あったことをまるごと記録するような、ライフログ的な使い方を想定しているのが、他社と大きく違うところです。

 そんなわけで、“体に取り付けるためのアクセサリ”が豊富なのも「HX-A500」の特徴。前述のヘッドマウントアクセサリだけでなく、防止のつばに取り付けるための「クリップマウント」、スキーのゴーグルに取り付けるアクセサリなどなど。
 
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 中でもユニークなのが、マルチベルト「VW-MBA100-K」というシロモノ。細長い袋のようなアクセサリなのですが、内部にカメラの記録部を収納でき、さらにカメラを袋の上からチョコンと外に出して、アングルを固定できるようになっています。

 どう使うのかというと、リュックの肩紐に、このマルチベルトを重ねるように装着。肩紐の上の方、鎖骨のあたりからカメラがニョキッと外に出たようなスタイルになるわけです。
 
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 オーソドックスなアクションカメラの場合、自分の胴体に取り付けるためには、チェストマウントアダプタを用いて、土手っ腹に装着しなければならず、かなり大げさな姿になってしまいます。しかし、マルチベルトであれば、一見リュックを背負っているだけに見えるので、カメラを構えている威圧感も無く、自然な撮影ができそうです。

 私のように、ロードバイクにアクションカムを取り付けている人はわかると思うのですが、これの面倒な点は、自転車から離れる時。盗難を恐れて、いちいちカメラを取り外さなければなない事。しかし、マルチベルトであれば、自分の体に取り付けているのと同義なので、そうした面倒はありません。チェストマウントより“異様な姿”にもならず、良いことずくめ。ぜひとも、他社のアクションカムでも同じような事ができるようなサードパーティー製アクセサリの登場に期待したいところです。
 
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 ちなみにこのHX-A500、普通のアクションカメラっぽく取り付ける事も可能。カメラ部をハンドルバーマウントで固定。本体は、ステムやトップチューブなどに取り付けたポーチやミニバッグに収納するといった塩梅です。

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 私の場合、ハンドルに取り付けたアクションカムと、トップチューブバッグに入れたモバイルバッテリをUSBケーブルで接続。給電しながら撮影するというスタイルですが、HX-A500の場合は、トップチューブバッグに記録部を入れ、その中でモバイルバッテリからの給電も行なってしまう。そこからケーブルが伸びて、カメラ部だけをハンドルに取り付ける……という使い方ができそうです(実際使ったことはないので保証はできません。本体の端子蓋を開けないと給電できないから微妙カモ)。

 この場合は、カメラと記録部を繋いでいるケーブルの長さと、ロードのハンドルとトップチューブバッグまでの距離に注意が必要でしょう。ケーブルの長さが足りず、ハンドル操作範囲に支障が出るなんて事になるとマズそうです。

 細かい話はさておき、アクションカムとしてスポーツシーンの撮影に活用でき、旅行中は体に取り付けてベタ撮りにも最適。体に取り付けたままスポーツをすれば、今までのアクションカムとは一味違ったアイデアの動画も撮れそう……と、なかなか面白そうなカメラに進化しています。これからアクションカムを買ってみようという人は、ソニーやGoPro、JVC、コンツァー、ロードではお馴染みガーミン、シマノなどに加え、パナソニックにもご注目を(結局コンツァーってどうなったんだっけ)。
  • ローディー向けのコンパクトデジカメ
 ロードでどこに行くにも自転車用リュックを背負い、重いフルサイズミラーレス(α7)を運ぶという、アホな自転車の乗り方を日々していますが、“写真撮影時の移動手段”が私のロードの出発点でもあるので、なかなかここは譲れないポイントでもあります。
 
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 ただ、いいかげん“今日はリュック背負いたくないな”“パンク対策品はサドルバッグに収まったからカメラだけでいいかな”なんて日もあります。そんな時は、以前紹介したストラップが役に立ちますが、やはりカメラむき身で、高速移動していると、もし転んだりした時、カメラがぶっ壊れるだろうなぁと心配になったり、そもそも重いなぁなんて思ったりもします。

 それならばいっそ、大きなミラーレスは家に置いて、スマホかコンデジで撮影すりゃいんじゃね? という意見はごもっとも。最近のスマホやコンデジは画質が良いので、ぶっちゃけ「撮像素子の大きさによるラティチュードがうんぬん」とか「明るいレンズと組み合わせたボケ味がうんぬん」とか、細かいこと言わないのであれば十分です。ただ、私は画質について細かいことを言う奴なので、なかなかそうは割り切れず。素晴らしい景色と出会った時に、「あーなんで俺はスマホしか持ってないんだ」となるのがイヤなんずら。

 そこで気になるのが、撮像素子の大きな(1/1.7型以上)コンデジ。いわゆる“高級コンパクト”。コンパクトデジカメであれば、自転車ジャージの背中ポケットにスポッと入るサイズ。そのサイズ感で、できるだけ画質を追求したカメラが欲しいという話になります。

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 私も職業柄、巨大なカメラからコンデジまでいろいろ持っていますが、コンデジはすぐに売ったり、あげたりしてしまい、手元に残っているものは少ないです。富士フイルムの伝説的な名機「FinePix F31fd」、動画が素晴らしかったサイバーショットの「DSC-HX5V」などは、まだなんとなく手元に残っています。

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 高級コンパクトと言えば、FOVEONセンサー搭載のシグマDP1も発売日と同時にゲット。解像感が素晴らしかったですが、その他の部分がヘボ過ぎて我慢ならずに1カ月とたたずに売り飛ばしてしまった事も。今ではずいぶん良くなってます。

 そんな中、昨日、ソニーから「RX100 III」というモデルが発表されました

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 撮像素子は1.0型(13.2×8.8mm)と大きく、Exmor R CMOS(裏面照射型)。RX100は高級コンパクトの代名詞的なシリーズで、第3世代ともなるとかなり成熟しています(ただし他モデルも併売)。同時に、「RX100 III」は趣味的な意味でソソる機能が結構追加されています。私的萌えポイントをピックアップすると……。

・ポップアップ式有機ELビューファインダーを本体に内蔵
・レンズが24~70mm F1.8-2.8と明るい(でもテレ端は100mm→70mmに)
・XAVC Sでの動画撮影が可能に
・無線LAN/NFC対応

 個人的に「液晶モニタを見ながら、腕を伸ばして撮影する」というデジカメ特有の撮影スタイルに未だに違和感を感じてしまうため、ファインダー内蔵はグッとくる部分。特にコンデジでファインダー内蔵となれば「このご時世によくやった」と嬉しくなります。

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 それも、適当な安物光学ファインダーを付けたのではなく、お得意の有機ELファインダーをおごり、コーティングはツァイスのT*。さらにポップアップ式(!)。このファインダー、側面スイッチで飛び出すのですが、その時点では薄すぎて接眼部のレンズのピントが合わないため、ポップアップした後で、接眼部を自分で「カチッ」と引き出す必要があります。めんどくさい手間と言ってしまえばそれまでですが、この一手間が、撮影前の儀式めいていてソソられます。

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 ちなみにこのファインダー展開・収納で電源ON/OFFも可能。ロードで立ち止まり、サッとファインダーを引き出して撮影、収納して走り去る。うーんなんてスマート(あばたもえくぼ)。

 レンズのテレ端が短くなったのは残念ですが、個人的には散歩カメラに100mmはいらないので、ポートレートっぽい画角の70mmまであれば大丈夫ではないかと。そのおかげで、テレ端の開放F値は従来のF4.9から、F2.8と大幅に明るくなっています。

 これにより、1型のセンサーとF1.8-F2.8の明るいレンズを組み合わせて、コンパクトらしからぬ、ボケ味を活かした撮影も可能。「コンデジだから」と諦めていた部分が、結構解消されそうです。
 

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 動画撮影のXAVC Sは、4K時代を見据えたハイビットレート対応の新記録方式(のコンシューマ向けが“S”付き)で、まあ旅行動画をYouTubeにアップしてブログに貼り付ける程度であればオーバースペックではありますが、綺麗に動画撮影できるならそれに越したことはありません(引き続きAVCHDでも撮影可能)。

 そして、RX100IIから引き続き、無線LAN機能を搭載し、NFCでのワンタッチペアリングも可能。ロングライド中に撮影した記念写真を、NFCでワンタッチして、スマホ(Xperia)に転送、それを参加者にLINEで一括送信てのを毎回やっているので、現在の私にとって、カメラに必須とも言える機能。一度使うと、この便利さからは抜けられません。

 ああ、ロード用にだけ欲しいなぁRX100III。でも税込で9万以上すんだけど。コンデジの値段じゃねえなもう(涙)。

 ちなみに、私も愛用しているフルサイズのミラーレス「α7」に、新たな派生モデルとして「α7S」というシロモノも登場しました。簡単に言えば、フルサイズセンサーはそのままに、画素を1,220万画素に下げて感度特性を約3倍に上げたという、高画素信仰の真逆を走る良い意味でゲテモノモデル。おまけに4K解像度のライブビューをHDMIで出力して外部レコーダで録画すれば4K映像も録画できまっせというシネマ/放送局用途も想定。
 
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 その結果、高感度撮影能力がISO 100-409600、常用でも102400までというお前は暗視ゴールなのかと言いたくなるような意味不明なスペックになっており、月明かりで野生動物を撮影するNHKとBBC撮影班だけ大喜びみたいなカメラになっています。YouTubeには、オッサンが海辺で夜間にバーベキューしているのを、ひたすらISO感度を上げながら撮影していき、夜の風景なのにどんどん夜明けみたいになっていくという笑えるサンプルが掲載されています(焚き火や序盤で暗部の階調が残っているダイナミックレンジの広さにも注目)。





 また、ソニーの特設サイトでは、有名なジャンボ撮影スポットである伊丹空港の滑走路脇から、夜間に着陸する飛行機の動画サンプルも掲載。夜間に動画撮影をした事がある人はわかると思いますが、この暗さで、このノイズの少なさで、同時に飛行機のディテールがシッカリ写っているのは凄いです。こんなNHK技研とかJAXAとかに置いてありそうなレベルのカメラ20万かそこらでヨドバシカメラに並ぶのかと思うと笑えてきます。

 「暗いトーンのショートフィルムを撮りたいんだ」とか、「暗いライヴハウスでの撮影が趣味です」とか、「暗い廃墟で女の子撮影するのが趣味」みたいな人には最高の機種だと思いますが、そんな人はそれほど多いとは思えず……映画やテレビ業界では売れそうですが、コンシューマ向けには売れんのかこれといういらん心配もしてしまいます。

 いろいろ大変なソニーですが、カメラに関してはここのところずっと暴走していて大変素晴らしいです。

 ああ、自転車ジャージの後ろポケットに入れるためだけに「RX100 II」がI欲しい……。なんか使ってないカメラかレンズ幾つかドナドナしたら、「RX100 II」に化けないかなと危険な妄想を開始しています。