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 ロードバイクに乗るようになって痩せたり、いろんなパーツやら何やらを買い込んだり、周囲の人を沼地に引き込んでいると、「あいつは詳しいらしい」という噂が広まり、自ら沼地に進んで入り込もうとする奇特な人も現れるようになります。例えば「前から興味があって欲しかったけれど、何を買ったらいいかわからないので相談にのって」と、依頼されるパターンです。

 こちらからロードバイクの世界に誘おうが、向こうから依頼されようが、これまでロードを買わせて来た友人達のパターンとあまり違いはないはず。ただ、今回の依頼は今までと大きく違う点が2つありました。それは、「ロードにするかクロスにするかも決まっていない」、そして「その依頼主が女性」であるという事。

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 さあ困りました。御存知の通り、私はもともと小径車からこの世界に足を踏み入れ、そこからロードにあこがれてロードを購入したという流れ。一方、普通の人は通勤通学などで、ママチャリより楽に走れて値段も手頃な自転車としてクロスバイク(マウンテンバイクを整地走行用にしたもの)を購入。そこからロードが気になってロードへ……という流れが多いと聞きます。

 そうやってロードに辿り着いた人ならばクロスは詳しいのだと思いますが、私はクロスバイクという存在自体にまったく縁がないままロード沼にハマってしまったので、クロスの事がぜんぜんわかりません。

 私のクロス知識と言えば、「えーっと、GIANTのEscape買えばいいんじゃね? 長距離走りたくなったらバーエンドとか着けて」程度で終了。幸いロード買う時に勉強はしたので、メーカーやコンポの知識はあります。ただ、クロスバイクでどのメーカーのどのモデルが人気で、どれがかっこ良くて、どれがお買い得なのかという大事な部分がサッパリです。

 店舗や書籍でとりあえずざっと調べてみると、BianchiやGIOS、アンカー、TREKなど、まあお馴染みの面々に、FUJIとかルイガノとかそういうメーカーからもいろいろ出ている様子。ただ、海外系のメーカーは当然ながら比較的高価で、ロードバイクの入門モデルとあまり値段が変わらないようなモデルもチラホラ。かといって安さだけを追求して重いルック車などを買ってしまうと、そもそもスポーツ自転車の楽しさが味わえません。買う気になって調べてみると、クロスバイク選びもなかなか難しいもんです。

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 また、そもそも論として、クロスを買うか、ロードを買うかも未定という状態なのが悩ましいところ。予算は10万円程度で、もちろん安い方がイイという条件。ロードにハマっている身としては「どうせならロード買っちゃったほうがいいんじゃない?」と言う気がしますが、「通勤や街乗りにも使いたい」という要望もあり、それを踏まえるとクロスの方が良い気もします。

 というのも、ロードはスポーツ自転車にハマれば、欲しくてたまらないモノにはなりますが、逆に買ってもハマらず、「あまり遠出はしない」、「結局近所をウロウロするだけになっちゃった」という場合は、かなり無用の長物と化します。そんな時は、クロスにスタンドや泥除けでも着けた方が、”日常生活に活用できるバイク”になる事でしょう。

 まあ、カーボンロードでTSUTAYAにビデオ返しに行ったり、コンビニに肉まん買いに行っても別に問題ないんですけども、なんかこう……気分的な問題ってあるじゃないですか。

 これが同世代の男友達であれば、「じゃかましい!! 結局欲しくなるんだからロード買え。逆さに振れば15万くらい出てくんだろ。そんで毎週最低80kmは走れ!!」とケツひっぱたいて終了。単独ロングライドで迷子になってスマホのバッテリ無くなっても「アホかwww それも経験だwww」で笑い話で終わりにできますが(ひどい)、さすがに女の子の場合はそうもいきません。

 実物を見ないとはじまらないと、某ショップの売り場に連れて行き、「あれがTREK、これがスコット、デ・ローザが女性に人気があって、Bianchiのカラーはチェレステと言って……」的な、まあ通り一遍等な薄い知識をひけらかしつつ、喫茶店に移動。他部員なども巻き込みつつ、「ロードだとなんやかんやで15万くらいはかかるかなぁ」、「クロスの方が後々潰しがききそうだし」とかなんとかイロイロ相談結果……コイツの購入となりました。

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 やっぱりエスケープwww

 モデルは「ESCAPE RX」。約6万円。重さは10.5kg(465mm)、フォークも含めてアルミフレームです。タイヤは700x28c 。前がトリプルで、24段変速。

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 まず大前提として「ロードかクロスか」と言う話ですが、「どう違うか」、「どっちを買うか?」の判断を彼女に委ねると、悩みつつも「やっぱりクロスかなぁ」となります。そりゃまあそうでしょう。「御堂筋君と同じデ・ローザのロードがとにかく欲しい!!」とか、「ドロップハンドルのなんか凄いやつに乗りたい!」みたいな強い願いがない限り、値段も手ごろなので”クロスが無難”と感じるのが当然。実際そうですし。また、頻繁に一緒に走ってくれるローディー仲間がいるかどうかというのも結構重要な要素かもしれません。

 その結果、「まずクロスを買って、バリバリ乗るようになって、速度やロングライド面で不満が出てきたらロードを買ってもいいんじゃない? それを考慮して、クロスで高価なモデルではなく、価格を抑えたものを選んでおくという方向で」という結論になりました。

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 で、クロスのモデル自体もBianchiのROMAや、スコットの女性向けモデルなどとも迷ったのですが、結果としてESCAPE RXが選ばれました。理由はいろいろあるのですが、スローピングが強くて、背の低い女性でも難なく停止時にまたがれる事、比較的カラーが豊富にあること、そしてここが最も重要なのですが、在庫がキチンと用意されている事。Bianchiのようなメーカーの場合、「コレの在庫ってありますか?」とお店に聞くと、「あー、人気あって今年の注文分はもう無いんですよ」とか「注文は可能ですがいつ入ってくるかわからないですね」、「2、3カ月くらいはかかると思います」みたいな返答が多く、ロードバイク買う場合とほとんど同じ印象。ロードの場合は「そういうもんだ」と覚悟はできていますが、知らない人がクロス買いに行って「今年はもう買えません」とか言われたらビックリするでしょう。

 GIANTの場合は「在庫ありますよ」とか、「在庫無くても注文すれば比較的早く入手できますよ」なんて返答が多く、「じゃあそれでお願いします」と決断しやすい面もありました。モノがシッカリしているのに、他と較べて低価格な事が魅力として紹介されやすいGIANTですが、こういう"買いやすさ”も強さの1つの要素なのだなぁと勉強になりました。

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 さっそくしおいんですけどロードバイク部・ホームグラウンドの多摩湖で練習走行会。ちょっと乗らせてもらいましたが、軽くて良く走ります。前トリプルいいわー。前傾姿勢もロードほどキツくはないので、慣れてくれば50kmや80kmは普通に走破できそうです。

 多摩湖の周回ルートはほどほどのアップダウンもありますが、試しに私もミニベロ引っ張りだして、一緒に走ってみたところ、シッカリ坂も登れていて、トータル30km~40km程度であれば楽しく走れている様子。「男子部員の中で彼女より遅い奴いそうだな……」などと考えていました。

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 通勤にも使いたいという事なので、別の日に都心へのテスト走行も。ついでに皇居前のパレスサイクリングにも挑戦!! 都内ではだだっ広いところを好きなように走れるという経験がほとんどできないので、パレスサイクリングに連れて行くと、皆、凄く喜んでくれます。疲れた時に離脱して食事がしやすいのも良いですな。丸ビルとか近いですし。

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 それとも関連しているのですが、女性と自転車でロングライドして初めて気づく事というのが結構あります。最も大きなものは「サイクリングロードの快適性」。野郎のローディーだけだと「走りやすいかどうか」、「距離が長いかどうか」程度で、他のことはどうでもいい感じですが、女性連れの場合はベンチがあるような休憩場所が適度に存在するか? お手洗いがあるか? 食事ができるところはあるか? なんかも気にするべきでしょう。

 そういう視点で見てみると、多摩川サイクリングロードや荒川サイクリングロードと比べて、多摩湖自転車道が圧倒的に女性に優しい事に気づきました。住宅街や駅前を貫いているので当然ではありますが、終着ポイントの多摩湖の堤防にもお手洗いがしっかり完備されています。

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 ベンチ付きの休憩所もそこかしこに。堤防までの激坂(しおいんですけど用語で言うところの東村山のラルプ・デュエズ)に挑戦する際も、手前の休憩所でしっかり休んでからであれば、足をつかずに登りきれるはず。人にもよるかな。

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 食事処として、道中には小平ふるさと村の「糧うどん」、武蔵野うどんの「きくや」、丸亀製麺などもあります。

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 うどんばっかじゃねえかwww

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 いや、そんな事もありません。多摩湖自転車道沿いには、オシャレなカフェもありんす。上の写真は風のシンフォニー。メルヘンチックな入り口が可愛いです。

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 カフェ・ラグラスは、家庭料理の体にやさしいランチや、本格的なカレーが楽しめるお店。

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 ハーブティーも美味しいです。

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 多摩湖の周回ルートに入ってしまうと、食べるものも何もなさそうに思えますが、西武球場付近の坂の途中を横にそれると、民家のなかに木空人(モッカラニン)というピザ屋さんもあるそうです(まだ行ったことはない)。流石は初心者や女性にも優しい多摩湖自転車道、私が今まで走った中で、ライバルとなりそうなのは茨城のつくばりんりんロードくらいしかありません。関東で他に、こんなタイプの道って他にないもんかなぁ。