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ロードバイク に参加中!

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 いい年になったオッサンだからこそ、ロードに乗るべきだと解く漫画「のりりん」じゃありませんが、私のような年代になると、急に“ロードバイクが気になる人”が増えるようです。少し前に、学生時代の友人達に「実はロード乗り始めたんだ」と打ち明けたところ、「前から興味あったんだ」、「俺も欲しい」と口々に言い出し、あれよあれよと2名が購入。他数名も興味アリという状態に。

 購入した2台はいずれもTREKで、アルミの上位モデル。価格的には10万円くらいで、初心者が最初の1台として買うのに最適という感じ。私のようにいきなり30万近いフルカーボンのイタ車を買う方がどうかしているわけで、「やっぱり普通はそうだよなぁ」とチャリを前に考えこんでしまいます(その前に7万円くらいのミニベロを買っているので実質2台目ではありますが)。

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 本当のところ、購入時に店について行って「もっと高いの買おうぜ」とそそのかしたかったところですが、オッサンどもは仕事が忙しいのがセオリーで、土日もうまく都合が合わず、遊べない時期が続いていたので断念。

 仕方なく、自分が以前ロードを買おうと調べていた時に、気になったエントリーモデルを幾つか候補として挙げ、「あとはプロの店員さんと相談して決めればいいんじゃない?」とだけ伝え、「はてさて、どんな自転車が納車されるのやら」と逆に楽しみにしていました。

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  そして納車から約1週間後……。練習会と題して、私を含めた3人が集合。公園でとりあえず乗り方をレクチャーする事になりました。とはいえ、購入からようやく1年経つかどうかというヒヨッコの私が、偉そうに語れる事は少ないですが。

 皆コンクリートジャンゴーに住んでいるので、東京の中心部で集まってロードの練習ができる場所なんてあまり無いのですが、そこそこの広さでサイクリングロードが完備されているという駒沢公園をチョイス。

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 駒沢公園、初めて自転車で走りましたが、ジョギングコースとサイクリングコースが明確に分かれていて面白い作り。ただ、公園なのでもともとスピードは出せず、また、ジョギングコースとクロスする場所も頻繁にあるので、子供が自転車の練習をするには良いと思いますが、ロードバイクが練習で走るという感じではありませんでした。

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 それでも一応、レンタサイクルもあるようで。子連れで賑わっていました。

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 ただ、ちょっとした起伏やミニトンネル、橋などもあり、起伏に飛んでいるので短いコースですが、面白みはあります。自転車だとあっといまに回れてしまうので、ジョギングコースには良いかもしれません。

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 途中で公園の外っぽいところに出たりもして……。

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 以前、皇居周辺のパレスサイクリングでも驚きましたが、駒沢公園でもランニングブームが炸裂中。右のジョギングコースは、写真のように人で超満員。「ここって新宿駅のホーム?」と言いたくなるくらい、すさまじい人の量で、何事かと思います。ロードバイクブームは数年前にひと盛り上がりあって、今はやや沈静化した感じですが、ランニングブームの盛り上がりはその比じゃないくらいの勢いが感じられます。ロードはなんか怖そうで、高そうで、大変そうですが、ランニングなら始めやすいのでしょう。

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 それはさておき、公園に集結した2人を見て驚いたのは、装備が凄まじく充実している事。初ロードの納車直後なんて、普通は普段着のTシャツでノーヘル、手袋無しがあたりまえ。汗だくになり、落車も経験、手やお尻が痛くなって改心し、ショップに駆け込んで少しずつロード用の装備を揃えていく……というのが定番パターンだと勝手に思い込んでいたのですが、2人はメットからウェアまでバッチリ完備。

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 聞けば、店員さんに「結局最終的には、これらの装備が必要になりますよ」と言われたモノを、自転車と一緒にまるっと買い込んだそうで、「いやぁ自転車だけじゃなく、その他の出費も結構大きかったよ」と苦笑いしながらもサラリと報告。背中を見れば、私も買おうと思ってまだ持っていないドイターのバッグまで!! 2人とも、予算の心配はあまりしなくて良い稼ぎがあるのは知っていますが、まさに、「あれこれ悩んだり何度も店に行くのが面倒なので、とりあえず全部買っとく」という大人マネーパワー炸裂状態。店先でさんざん悩みつつ、「とりあえず今日は家に帰って、ネットの評判をあらためて調べ尽くして、1週間ほど悶々と悩んでからまた買いにこよう」という気弱でヲタ基質な自分からすると、豪快で眩しいですが、そのスピード感に一抹の味気なさも感じてしまう次第。悩む時間を苦楽のどちらととらえるかは、その人の性格が結構出るような気がします。

 それにしても、ワイズロードの赤坂アウトレット店とAmazonの投げ売りを日々巡回して、ワゴンセールの投げ売りウェアや、3,000円のメットや、200円のサイクルボトルやらを少しづつ買い集め、年スパンの時間をじっくり使い、会う度に間違い探しのように1つ1つ装備が増えていく、お馴染みのんれす氏と比べると、対極の経済力。謝れ!! のんれす氏の爪に火を灯すような約1年の装備レベルアップを半日でゴボウ抜きした事を謝れ!!(言いがかり)。ちなみにのんれす氏にもロード講師を依頼しましたら、宗教上の理由で断られました。

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 そして誰もが最初に買ってしまう、猫目の定番ライト「HL-EL130」。なんなんでしょうかこのライト、自転車買った直後にライトを買う時に、無難そうなモノとしてこれを選んでしまわずにはいられないフェロモンでも放出されているんでしょうか。私もミニベロ買った時、右も左もわからず、これ買いました(笑)

 いえ、別に悪いライトではなく、街灯の多い都市部ではこれで十分だとも思いますが、なんか“最初に買うライト率”が異様に高いモデルのような気が……。

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 ロード練習会などと偉そうな事を言っていますが、私程度で教えられることも多くはなく、要するに“サドルに座ったまま足をつこうとするとコケる”とか“重いギアでガンガン踏むとモモが爆発するから、インナーでクルクル回せ”、とか、“ギアは坂の前で変えよ”“ママチャリの感覚で住宅街走ると、スピードが違うので死ぬからキチンと交通ルールを守れ”みたいな基本中の基本を伝えるだけ。最初はレベルアップうんぬんより、大きな事故でも起こしてトラウマになって、せっかく買ったロードに乗りたくなくなるってのが最悪だと思うので、予防線です。

 主な相談は、「せっかく買ったから、遠くまで行ってみたい。どこに行こうか?」という、今後の目的地について。

 ただ、その“行ってみたい場所”がなかなか難しい。東京の中心部をスタート地点として、とりあえず「どこに行ってみたいか」と聞いたところ、「ロードだと100kmくらい走れるんでしょ? 100kmってキリが良いよね。熱海まで行って温泉入るとかどうかな。来週行こうよ」という返答。むろん即説教。

 時間をかけて30km、50km、70kmなど距離を増やしていって100kmに到達するならわかりますが、ポジションも満足に出ておらず、幹線道路のトラックに怯えて歩道にすぐ逃げ出し、ハンガーノック何それ状態。そんなレベルで、熱海にたどり着ける事を前提に温泉宿を予約し、走りだすのは無謀でしょう。

 むしろ、乗り慣れたチャリであれば、それがクロスバイクなら100kmは余裕、ママチャリでも根性あれば到達できない距離ではありません。ロードバイクはそれらの自転車よりも、速度を出したり、長い距離を楽に走るように作られている自転車ではあります。しかし、それはあくまでロードに慣れた上での話。なんでしょう、“乗り始めたばかりで慣れないロードバイク”には、“免許とりたてでいきなりフェラーリ乗る”みたいな危なっかしさがつきまといます。

 そこで、提案したのが「サイクリングロードを繋げてロングライド体験」プラン。具体的には、しおいんですけどロードバイク部ではお馴染み、多摩湖自転車道を走り、多摩湖へ到着。そこを1周してから立川方面に下り、多摩川サイクリングロードへ。二子玉方向に向けてひたすら走り、都心部へ戻る……という「複数サイクリングロード接続型コース」です。

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 なんやかんやで80kmくらいある行程なので、ロード買ったばかりの時期としては十分走りごたえのあるロングライド。なおかつ、車と併走する区間が短く、精神的に楽だろうという判断です。

 そして翌週に決行。 2人とも、まだ幹線道路は怖いようですが、多摩湖自転車道はまったり走れて気に入った様子。最後の激坂もなんとかクリアし、多摩湖へ到着!! そこで、もう1人の友人も合流。マウンテンバイクを持っているとだけ聞いていましたが、GIANTの「GLIDE R」(?)でした。

 MTBは詳しくないので、フロントサスやディスクブレーキに興味津々。 

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 面白いのが、リアホイール用の泥除け。普通はこんなにコンパクトですが……

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 南京玉すだれのように、ジャキーンと伸びる!!

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 ふと見ると、サイコン代わりのスマホを輪ゴムでトップチューブに固定している輩が!!

 見ているだけでもちびりそうなのでやめてくださいww でも、これがなかなか固定力があるらしく、最後まで落下はしていませんでした。真似しないほうが絶対良いですが。

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 多摩湖の周回コースは適度なアップダウンがあり、ヒルクライム/ダウンヒルと言えるほど大層なもんではありませんが、自然の中を爽快に走るという楽しさは味わえます。自分でプランニングしといてなんですが、初心者練習に向いているコースだなと改めて実感。ちと狭いのが難点ですが……。街中と違い、自然の中を走り抜ける楽しさは、すこぶる好評でした。

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 途中、西武ドームに寄り道。走りやすい道も重要ですが、ランドマーク的な目的地を設定して、モチベーションを高める事も重要。事後報告のウケの良さも違います。「多摩湖のサイクリングコースを走って来たんだよ」だと「どこそれ」で終わりですが、「西武ドームまでチャリで行ったんだよ」「え!? 何それすげえじゃん」てな具合に、ロードに興味がない人にも話しやすいです。ロード乗りの間だけであれば、ヤビツ峠がどうの、ブルベがどうので通じますが、普通の人に凄さが伝わらないのがもどかしいところ。その点、佐渡ヶ島一周とか、琵琶湖一周(ビワイチ)とか、富士山ヒルクライムとかは、万人に凄さが伝わりやすくて憧れます。

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 いやぁ、ロードも数が揃うと壮観ですな。

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 多摩湖から多摩川サイクリングロードへと南下。走行距離50km程度になってくると、腰や尻の痛み、披露を訴える声も増えてきます。幸い車の交通量は少なく、道が走りやすいのが救い。モノレールに沿って多摩川を目指します。

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 立川のファミレスで本格的な休憩。サイコンやスマホアプリでログを録る面白さを説明しつつ、ハンガーノック対策としてガンガン食わせます。ロードを買った2人は、実はフルマラソンを走ったり、登山もする活動的な輩なので、ぶっちゃけ私より体力は上。疲れてギブアップという事はなさそうですが、聞くととにかくお尻が痛いとのこと。パッド入りのサイクルジャージを着ていますが、それでもポジションが固まっていないので、痛みを吸収しきれないようです。 

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 そこで、多摩川CRを走りながら、途中で六角レンチで私がサドルを微調整。幸い少しはマシになったようですが、60km、70kmになってくると、足の疲労も蓄積されてきた様子。

 多摩川CRは、多摩湖周回コースと比べると起伏はほとんどない平坦な一本道。「退屈するかな?」と心配しましたが、私が遅めのまったりしたペースで前を引きながら聞いてみると、「一定のペースでズーッと走り続ける楽しさ」、「夕焼けの河川敷を頭を空っぽにして滑走する気持ち良さ」が気に入った様子。確かに、アップダウンを攻めて“俺今ロードを運転してるぜ”と実感するのも楽しいですが、同じ動作を繰り返す規則正しい機械になったような心境で長距離巡航するのも、攻めの運転とは別の楽しさがあります。

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 結果として、5時間くらいかけて80kmを休み休み、まったりと走行。パンクも無く、初のロングライドは無事終了しました。

 とりあえず80km走行後の感想は「いきなり100kmで熱海とか言ってすんませんしたww」というもの。ただ、体力はあるので、ポジションが固まれば100km超えもすぐだと思われます。

 次はどこに行こうかと、ロングライドの魅力にハマった様子ですが、行き先選定で悩ましいのが「走りやすさ」「行きたい場所」は違うというもの。「荒川サイクリングロードはどうよ? 走りやすいよ?」「その道は、最終的にどこにたどり着くの?」「何処にも辿り着きはしない。強いて言うなれば、埼玉県の上尾」、「そこに何があるの?」、「え、榎本牧場のジェラート」「…無言…」みたいなやりとりになるわけです。

 「ロード買って○○まで行けたよ!!」と話の種にしやすい成果は重要で、、「東京から横浜まで行けたよ!」、「熱海まで!」、「鎌倉まで!」というのは魅力的。しかし、有名地は当然人が多く、車も多く、そこに至るサイクリングロードなんて都合よく存在せず、結果として走りにくい幹線道路を長時間走行する事になり、初心者向きとは言えません。

 逆に、サイクリングロードは走りやすいですが、延々と走り続けた先にあるのはたいてい海か山なわけで、誰もが知ってる有名地ではありません。「走りやすいところを走りたいのだけれど、そこばかり選んで走り続けると、なんだかよくわからない所に辿り着いてしまう」というジレンマ。車道をリキまず走り続けられるスキルを身につけるか、自転車に快適に乗る事自体の喜びを見出すワリキリを身につけるか……。乗りなれれば、どっちもOKになりますが、序盤のうちは、決行悩ましい問題だと思います。

 東京は人口密集地の範囲が巨大なので、人も車も少なく、走りやすい場所に抜け出るまでがそもそも長い、というか、行っても行っても抜け出せないというのが悩ましいところ。私の場合は、そこで“輪行で走りやすいところまで行ってしまってから走る”という考え方にシフトしたわけですが、おそらく2人も輪行袋は近いうちにい買いそうな予感。なにせ、必要と感じたら、買うまでのスピードはのんれす氏の比ではないのでw

 千葉などで盛んな、自転車と共に乗れる「サイクルトレイン」。あれが都内でも、週末なんかに頻繁に走ってくれると理想的なんですが……。