うちのクランのハンカチ王子がなんか凄いもん買ってます。俺もピナレロ乗りてぇ……。
こんにちわ。「しおいんですけど」総監督・のんれすです。
皆さんご存知の通り、我がクランには空前の自転車ブームが到来。ブームといっても、我が国の議会は定数が3なのでファシズムの台頭を容易にしています。小選挙区制の弊害がここに。
ブームとは無縁の、流されない生き方をそのライディングで表現してきたのんれす大統領候補。サイクリストとして生きてきた20年、その矜持。皆さんに、その愛車をご紹介します。
これがのんれすの唯一無二の一台なり!!

煉獄山の鉄から削りだしたヘルフレーム。重量は20京トン。ビッグリップでも壊れない。

地獄の番犬を繋ぎ止めていたチェーンを用いている。数多の咎人の血を吸い続けたため錆に覆われている。

神々の時代の碑銘「KAMAKIRI TRENDY」。神代の時を経てその銘は失われかけている。

ラテン語で「この門をぐぐる者は一切の希望を捨てよ」の銘。

マンション駐輪場シールをはがすと、中学のチャリ通許可シールが出てくるのは内緒だ。
のんれすのサイクル人生そのものといえるネ申の一台、当然、その性能も並大抵ではない。
・壊れない
・壊れない
・壊れない
・重い
・激重い
・壊れない
・生まれてこの方メンテなんてしたことないのに壊れない
・油すら差してなかったけど壊れない
・真っ赤に錆付いて異音がガチャガチャうるさいけど壊れない
・壊れない
美点を挙げればキリがない、後から後から湧いて出てくるまさにエクスカリバー級の逸品。孤高の魂が昇華してチャリンコの形に結実した我がカマキリトレンディに敵は無し!!
……とかなんとか言っていたある日、
へるはうんど一等兵が、最近買ったらしい車輪のちっこいチャリで、サイクリングに行こうと提案してきた。何ら臆するところもなく、その挑戦を受けるのんれす。

これが後に、
「終末ヒロインにびいろクローバーZZ
初秋のキチガイ沙汰 西武ドーム大会」
と呼ばれることになる伝説のロングライドである(レポート記事はこちら)。
「ママチャリで大丈夫か?」と言われたが、KAMAKIRI TRENDYの凄さを知らぬ者の戯言。へるはうんどによれば、「カカトでペダルを踏んだときに、膝がまっすぐ伸びるくらいのサドル位置がスポーツ自転車のベストポジション」らしいが、そんな小細工など不要である。


こっそり上げといた。
そして始まる



地獄の入口。この後、記憶が飛ぶ。


……なんとか多摩湖に到着したように見えるが、最後に控えていた狭山の激坂で肺に穴が空いて集中治療室に直行。
愛機KAMAKIRI TRENDYが大きな壁にぶつかったことを痛感する。トレンディライダーとして、初めて味わった挫折である。
20㎏超級スーパーへヴィーチャリ特有の、漕いでも漕いでもまったく前に進まないあの感覚……。20年間、薄々感じていたこの問題が、このロングライドでは強烈に表面化。徹底的に打ちのめされてしまった。
より軽く、より速く、より強く……そんな戦闘機が必要だ!
ロードバイクに!挑戦するときが!来たんじゃないのか!?
のんれすの年収4,800年分のロードバイクにロハで乗り放題!! という試乗会イベントに潜り込む事にしたのは、そんな経緯があったからだ。もちろん、あわよくば、100万超えの最高級ロードバイクとカマキリトレンディをこっそりすりかえておこうと目論んでの参加でもある。
人生初のロードバイクとの邂逅……。
そこでのんれすを待ち受けていた運命とは…?
つづく