そんなわけで、ソニーのアクションカメラ試写を兼ねた多摩湖へのツーリングを開始。まずはカメラの具合ですが、今回は取り付け用具が揃っているハンドルバーマウントと、頭にベルトで巻き付ける頭部マウントを試してみました。
撮影解像度はフルHD(1920×1080)ですが、街中を撮影している事もあり、あまり解像度を上げてもアレなので、動画編集ソフトで切り貼りしたついでに、720pまで解像度を落としてアップロードしています。YouTubeなので圧縮ノイズがひどく、ディテールは潰れ気味ですが、まあ滑らかに撮影できています(撮影元データは遙かにキレイですが)。そして、電子式手ぶれ補正がかなり強力。「グラグラして気持ち悪くなる」はずのハンドルバーマウントの動画も、けっこう普通に見れてしまいます。頭部カメラは、ちょこちょこ頭が動いてしまうので、やはり見にくいなぁという結論に。
気になっていた、防水ハウジングに入れた状態と、入れない状態の映像の違いも、葉っぱなど、細部の解像感的にはそれほど差はありません(ハンドルバーマウント映像がハウジング有り、頭部マウントがハウジング無し)。ハウジングに入れると若干青みがかって、フレアっぽくなるなぁという気はしますが、それほど気にしなくても良さそうです。
ただ、ハウジングに関しては2つの注意点が。1つは”音”。プラスチックケースに入れるわけなので、ケースが振動・共振するプラスチッキーな、カンカン、コンコンした音をマイクが拾いがち。ガタゴトする道路を走ったりすると、風呂屋で収録してんのかというような音になります。ただまあ、アクションカメラで音はあまり重視されないかもしれません(今回の動画ではやかましいのでバッサリ音はカットしています)。
もう1つは"クモリ”。防水ハウジングでもあるため、当然ながら内部の空気は外部に一切漏れません。それゆえ、例えば寒い午前中にカメラをハウジングに入れ、そのまま自転車に取り付けて昼間にかけて走ると、陽の光をハウジングがビッシリと浴びて内部の温度が上昇。帰化した水分が、ちょうどレンズのところにあつまってクモリます。まあ、たまに気をつけて拭けば良いだけの話なんですが、運転に夢中で気付かない事もあり、走り終わって「なんか動画が湯気にまみれていた」なんてことも。純正オプションでシート状のシリカゲルが売ってる理由がわかりました。
まあ、防水防滴防塵なハウジングでカメラを常に保護しているという安心感はありますが、このように陸上利用では欠点も多く、剥き身での固定も模索していきたいなと考えています。
で、のんれす氏のロングライドがどうなったかという話ですが、動画を見てもわかるように、ママチャリよりクロス寄りの前傾姿勢&デカイホイールなので平地での巡航速度は高速。私は20インチのミニベロなので、本来ならばついてくのがやっとなのかもしれませんが、車体が軽く、一応8段ギアがついてるので、いつも通りに走ってちょうど良く一緒に行ける感じです。
ただ、背後からビデオ撮影しながら見ていると、坂道が非常に辛そうなのがよくわかります。車重があるので下り坂は凄いスピードが出せますが、逆に上りは私の自転車よりヘタしたら10kgくらい重い荷物をプラスして坂を登っている事になるので、いきなりスピードが落ちます。
私はいつも疲労軽減のため、スマホを見ながら一定のスピード(時速21~23kmくらい)を保つようにわりと軽めのギアでクランクをくるくる回すのが好きなのですが、そのスピードで坂に差し掛かると、のんれす氏にあっという間に追いつき、追い抜く。下り坂になると追い抜かれ、登るとまた追い抜き……という感じ。坂がキツくて自転車が重いと、がむしゃらに漕いだり、立ち漕ぎしたり、ひどい時は降りて歩かなければならないわけで、一気に疲労が蓄積。今回のロングライドでも、多摩湖の直前まで涼しい顔をしていたのんれす氏が、最後に待ち構えた激坂でふとももが急に破裂。「死ぬ」、「ありえねえ」とあえぎながらなんとか多摩湖まで辿り着く事になりました。
なんというか、ギアとかホイールとかそういう細かいこと以前に、チャリンコにとって"軽い”ってのはこんなに違うものなのかと実感した感じ。ロードバイクな人が、グラム単位で軽量化を追求したり、あえて登り坂に挑戦したりする気持ちが少しわかりました。
前回一人で来た時は、野球の試合をしていない西武ドーム周辺の食糧事情に衝撃を受けたわけですが、今回は、ここがホームタウンののんれす先生がいらっしゃいますので無問題。西武ライオンズ選手御用達という、さやま食堂に案内されました。なんでも、菊池雄星選手を応援する"雄星ラーメン”を食べるのが西武ファンらしい昼飯なのだとか。
じゃあ俺は長崎ちゃんぽん
のんれす氏は醤油ラーメン
雄www星wwwラwwwーwwwメwwンw
ww頼wwめwwwよwwww
「雄星選手って大学行って天狗になって戦力外通告で唐揚げチェーン始めた人だっけ?」
「違う」
「壁にあるのは選手のサイン?」
「そう、あそこにおかわり君のサインがある」
「ドカベンのサブキャラだっけそれ、石毛のサインは? 石毛」
「石毛は無いんじゃないかな」
「俺の西武というか野球知識、かっとばせキヨハラくんで止まってるんだよ。石毛とキヨハラしか覚えてない」
という西武ファン同士ならではの会話をしながら、ロングライドで消費したカロリーをちゃんぽんで補給。
ご馳走様でした。
味ですか?
フツー
その後、坂道を避けて帰れないものかと試行錯誤し、よりひどい登り坂に遭遇してのんれす氏のふくらはぎが壊死したり、おしりが8個に割れたり、疲れて運転が雑になり、重い車重でスピードが落ちずに車止めに自転車を激しくこすったり等、いろいろありつつ、なんとか五体満足で多摩湖サイクリングロードの起点まで帰還。
で、どうでしたか、初の自転車ロングライドは?
「なんか足がじわじわ痛いんですが、痛風ですかね」
「しりません」
「手が赤いへんな色になったんですが」
「うわあww え!? なんでこんなんなってんの!?」
「俺のチャリのグリップ、完全にすり減ってツルツルだから長時間握ってるとこうなる事が今日判明した」
「捨wwwてwwろwwwww」
普段ロクに運動していないとの事なので、翌日の筋肉痛を心配しましたが、乗りなれたチャリンコで無理の無いペースが良かったのか、
「痛いところは無かったな。13時間寝たが」
「疲労困憊じゃねえかwwwww」
ちなみに次はこれを使い、フレーム固定撮影を試してみる所存です。