いまさらですが、今年の夏コミ戦利品の人に見られてもいい感じの一覧(譲渡品含む)。すいません会場で高山病に陥り、肺にダメージを負ったので田舎に深呼吸に行っていて遅くなりました。


005

 今年は総火演の5.1ch仕様Blu-rayとか、竹島のペーパークラフト日章旗付きとか、JRの優先席ステッカーとか、自転車用のこぐまサコッシュとか、某写真集CD-ROMとか、本以外のものにヒットが多数。本も、某新興宗教施設への決死潜入レポとか、青森の新興宗教施設の廃虚レポ写真集とか、誰が知ってんだみたいなマニアカメラの操作指南書とか特定機種擬人化イラスト集、ゲーム系のテクニック解説、折りたたみ自転車系のエッセイとか、白眉なものが多数。思わず話し込んだり、腹抱えて笑ったりするものも多かったです(あとやはり戦車+美少女系根強い)。

004

 夏コミと言うと、炎天下と異臭の中に6時間並んで、埼京線の通勤ラッシュの異臭8倍マシの会場に揉まれて「そんなにまでしてエロ漫画買うなんて狂ってる」とか、「どうせ当日にアキバの同人誌屋に並ぶのになんでそんなに苦労してんのwww オレは行かねえよ」とか言えば、事情通のオレカッコイイ風潮があります。おそらくそういう人は、ネットの情報で頭でっかちになった人か、よくわからないままエロ漫画のイベントだと思って参加して返り討ちにあって誤解したままの人で、一部を切り取って拡大解釈しているだけです。夏祭りの屋台で買ったかき氷を食べている人に、「隣のコンビニでカップのかき氷もっと安く売ってんじゃん、馬鹿じゃねえの?」と言うようなものです。

001

 コミケの真髄は、「俺しか面白いと思っていなかった事を発表したら、他にも面白いと思う奴がいてワロタwww」もしくは、「俺しか面白いと思っていなかった事について、本書いたり、漫画にしたりしてる奴がいてワロタwww」にあります。エロ漫画は、この”面白い”部分が、特定の作品/カップリング/シチュエーションの性的妄想に置き換わり「俺が妄想していたエロが漫画になっててワロタww」になるだけの話。

 とどのつまり、”自分にとって何が面白いのか”、”なにがエロいのか”を明確に持って参加する事が一番需要で、それが無ければ薄いエロ本を大枚はたいて買うだけのクソイベントになります。長蛇の列ができる壁サークルの漫画が、どんなに絵が上手かろうが、自分の趣味趣向(エロ含む)にマッチしなければ意味はなく、右へならえして並んで買う必要はまったくありません。

 言い換えれば、「なんだかよくわからないけど、大イベントなので行ってみよう」というのが一番失敗するパターン。「秋葉原が話題らしいので行ってみよう」と出かけて、デカイ漫画屋と電気屋とフィギュアショップを一回りしてメイドカフェでジュース飲んで帰ってきて「つまんなかったww」と言うのと同じ。つまらないのはお前だろと。アキバもコミケも、遊園地ではないのです。


 アニメやゲーム、自動車、自転車、カメラ、PC、無線、鉄道、オーディオなんでもかんでも、趣味の世界は異常と言えるほど奥が深く、また、掘り下げる方向も四分五裂。鉄道1つとっても、乗り鉄、撮り鉄、音鉄、時刻表マニア、駅弁マニアなどなど。乗り鉄一つとっても、興味の対象は人の数だけ存在します。

 廃虚趣味にしても、単に廃虚の写真を撮るのが好きな人、廃工場にしか興味がない人、廃村の歴史的背景や全国情報の網羅にしか興味がない人などなど実に様々。誰でも簡単にブログやSNSが始められ、手軽に情報発信ができるようになった時代にも関わらず、そういうコアな人達が日本中から集まり、あえて身銭を切って本やクラフトにまとめあげ、発表する。「変人&暇人にもほどがあるだろ」(褒め言葉)と言いたくなる、”正体不明エネルギーが集約”こそが、コミケの基幹だと思っています。

002