ロジクール筒型モデルなど、いろいろ使ってみたVita用のBluetoothスピーカー。ひとまずの決定版という製品に到達しました。米国のメーカーの製品ですが、「Jawbone JAMBOX」。発売からしばらく経過しており、今更感はありますが、人気商品だけあり、かなりイイです。
 
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 いろいろな特徴がある製品ですが、最も大きいのは小さくて音が良い事。手にしてみるとわかりますが。天面と底面がゴムっぽい素材で、スピーカーの振動が、設置した机などに伝わらないようになっています。インシュレーターでサンドイッチされてるようなもんです。これにより、再生音が濁らず、クリアな再生が可能。大音量でも筺体そのものがビビる(振動する)事が少ない事も、この機構によるところが大きいようです。

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 振動すると何が悪いんだという話ですが、大半の物質は振動すると音が出ます。そもそもスピーカー自体、丸い紙が前後にピストンして(振動して)音を出しているわけですが、それ以外も振動すれば音が出ます。例えば机や床、車のボディ、電車の車体が振動する凄まじい騒音は、地下鉄に乗った人は誰でもわかるはずです。

 筺体の振動が再生音に与える影響は、ヘッドフォンを持っていると簡単に確認できます。ヘッドフォンを装着し、なるべく音数の少ないシンプルな曲を再生。女性ボーカルとピアノ伴奏なんかが良いですかね。それを再生しながら、ヘッドフォンのハウジングを手のひらでペタッと覆います。手のひらを、ぺったりとハウジングにくっつけるのがミソです。

 音楽を聞きながら、ペタったり、離したりすると、音が変化する事がわかるはずです。ヘッドフォンにもよりますが、おそらく音の響き、余韻が少なくなり、スッキリした、化粧を落としたような音になるはずです。つまり、ハウジングが振動した音も耳に入るか、響きを殺したユニットだけの音を聴いているかの違いがわかるというわけです。
 
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 スピーカーも同じで、振動するユニットのせいで、スピーカーの筺体自体にも振動が伝わり、音が出ます。金属の筐体なら金属の音が、木の筐体なら木の音が。その振動がさらに机に伝われば机の音が……というわけ。ピュアオーディオマニアが、スピーカーの間に置いたテレビのパネルが振動するのを嫌い、映画を見ない時はテレビに布かけたりしますが、似たような理由です。

 ゴムでサンドされた「Jawbone JAMBOX」 は、この機構のおかげで小型・金属筐体のスピーカーですが、かなり素直で、明瞭なサウンドが楽しめます。アクションゲームなどで音量上げ目に楽しんでも余裕な感じ。

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 Bluetoothスピーカーなので、もちろんスマートフォンとかノートPCとかとも、ワイヤレスで接続できます(Bluetooth対応ならば)。さらにこのスピーカーの場合、Web経由で後から機能の追加ができるのが特徴。例えば、再生音に広がりを出す機能や、起動/終了/操作時に流れるシステムボイスを、日本語から英語にしたり、野球場っぽいSEにしたり、ラジオDJ風にしたりと、専用サイトにいろんなアドオンが準備されています。普通のスピーカーにはない遊び心で、カスタマイズする楽しみも味わえます。

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 ほぼ手のひらサイズ、シックなキャリングケースもついていて、旅行先なんかにも気軽に持って行けそう。ノートPCで仕事をしつつ、息抜きにBGM流して、Vitaで遊ぶ時もこれで音を出して……なんて事も可能です。余談ですがケースもやたらカッコよく、周辺機器の収納すらオシャレです。

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 ちなみにハンズフリープロファイルにも対応して、マイクも内蔵しているのでスマホ連携時は通話にも利用可能。アイデアとして、iPhoneの音声認識エージェント「siri」を起動させると、「話かけると、返事をするスピーカー」にもなり、「音楽かけて」と声でお願いすると、音が流れ出します。iPhoneをポケットに隠しておいて、スピーカーだけ見せて、「このスピーカー、対話で音楽かけてくれるんだぜ」とか言って驚かすこともできそうですww 

 ちなみに、新製品としてBIG JAMBOXなる、デカイバージョンも登場したらしいです。こっちは使ってないのでわかりませんが、「部屋の移動とか旅行に持ってくとかしないよ」という場合は、こっちの方が良いのかもしれません。