
まずは200kmから挑戦……と、いきなりスタートしないのがやっぱり「ろんぐらいだぁす!」の良いところ。やっぱり200kmへのチャレンジなんて、普通の人は不安で、なかなか踏ん切りがつきません。
そこで、亜美と葵の2人は、ブルベの予行演習的にコースを走ってみる走行会に参加する事に。亜美の実力であれば、200kmはなんとかなるハズですが、そこはブルベ。何があるかは走ってみなければわかりません。

体力や脚力だけで、単純に「◯◯◯km走れる、◯km登れる」と言ったところで、あまり意味がないのがロードバイク。遠くの街や、人里離れた山へ冒険の旅に出かけるのですから、体力や脚力だけでなく、事故らない安全な走行、天候の先読み、天気の変化への対応、地図の把握、補給ポイントの確認なども必要なスキルです。
思いもよらない事態に遭遇し、このまま走れるのか? 走れないのか? を判断するのも自分。走れないと判断しても、そこで物語は終わりません。人に迷惑をかけず、自分の力で家に無事に帰れてこそ一人前のサイクリスト。疲れきった足で、調子の悪い自転車で、どうすれば輪行の駅にたどり着けるのか。リタイアを判断する場所もスキルの1つでしょう。そうした諸々も含めてクリアした時に、はじめて名乗れる“ランドヌール”の称号。
そうした、ある種の心構えや準備を、言葉でサラリと説明するのではなく、失敗と挫折の中で描くのがこの漫画の良いところです。
遂に幕を開ける日本一の“峠の王“乗鞍との対決。もちろん、一筋縄ではいかない相手ですが、果たしてどうなるのか!?
なお、コミックス単品版だけでなく、ドラマCD×2枚に、ラジオの収録模様を動画で撮影したDVDも付属する特装版も用意されています。ドラマCDは音にもマニアックなこだわりが感じられて聴き応えがあります。10月からのテレビアニメ化にも期待が高まります。

イセケヌさんの自転車漫画「ぶらりポタりずむ」もゲット。
どこかで見たことある、という人もいると思いますが、「ろんぐらいだぁす!」の各種ルートなどを紹介した書籍「ろんぐらいだぁす! ツーリングガイド」シリーズに掲載されていた漫画を、1冊にまとめたものです。

ろんぐらいだぁすで“ぶらり”とか“ポタ”と言われても、「ブラリ東京から大阪までじゃないの」と眉に唾をつけたくなりますが、このコミックは、正真正銘のポタライド。ライドレポという形ではなく、可愛い女の子達が、自転車旅の魅力を味わう様子を描くというスタイルです。

空腹を抱えて彷徨った挙句に食べるラーメンの美味しさ、自分の足で海までたどり着いた感動……そうした、「些細だけれど、自転車に乗っていると気付く事」が散りばめられています。人体の延長のような存在の自転車だからこそ味わえる楽しさ、それを再確認できるマンガと言えましょう。

個人的に強く共感できるのは、カメラを背負って走るハナ姉。写真を撮るという事は、興味を持って世界を見る事ですが、自らの脚でその場に辿り着くという事が、その場所への興味を駆り立てるキッカケになるというのは、常日頃感じています。同じような感覚を、ハナ姉も抱いているようでなんだか嬉しくなります。つまりは、カメラを持ったらロードに乗れということです。

いきなり話は変わりますが、マンガを書いがてら、とーるさん、トミィさんと一緒に、アキバにラーメン食べに行きました。
お店は「志奈そば 田なか セカンド」。なんだか変わった名前ですが、東池袋の人気店の、支店のような感じみたいです。



煮干しの風味がたっぷり出た中華そばが定番だそう。オーダーしてみると、非常に完成度が高い一杯が。
見た目は塩ラーメン。しかし、アッサリ、サッパリという一般的な塩ラメーンのイメージとは異なり、魚介の旨味がたっぷり加味され、”濃さ”すら感じるスープ。

そこに、きしめんのように幅広で、ツルツルした不思議な麺が絶妙にマッチ。たいへんおいしゅうございました。


ちなみに、具が一切無く、伊勢エビやアワビなど、高級素材からとったスープと麺をシンプルに味わう「塩かけそば」や、アンチョビで味を引き締める「塩まぜそば」など、他にも気になるメニューがいっぱい。また行かねば……。
それにしても、コンビニすらほとんど無く、食べる場所と言えば、牛丼のサンボと、かんだ食堂と、駅前のいすずラーメンくらいしかなかった頃から秋葉原で遊んでましたが、最近の食事処の充実っぷりには驚くばかり。まさかこんなオシャレなラーメンを、アキバで食える日が来るなんて……。
ちなみに、ラーメン屋さんの向かい側には、ロードバイクのお店「RAMON BIKES」がオープンしていました。
ちょっと覗いて、お話を聞かせてもらいましたが、KOGAやニールプライドに加え、ROCKBIKES、SURLYあたりのフレームがメインのよう。でも、お客さんの要望に合わせて、他のメーカーのバイクも取り扱ったり、カスタムなんかもしてくれる、いい意味でマニアックというか、頼りになりそうなお店でした。ROCKBIKESのクロモリで、ディスクブレーキなんかを入れて、街乗り用の高性能バイクを安く手に入れるってのも面白そうです。
雰囲気的に痛車とか、痛ホイールとか、そういうのはやらないのかなとも思いましたが、お店的にはぜんぜんOK! だそうで、そういうお客さんも来ているようです。渋いバイクと共に、痛車も扱うような懐の深い感じになると、ある意味秋葉原らしいショップと言えるのかもしれません。
