運動不足解消を兼ねてチャリというか輪行にハマって、初心者ながら夏は信州やら某田舎町やら総合火力演習やら、いろいろ無謀な旅をしましたが(諸事情によりブログに何枚か写真は乗っけましたが文章は書いていない)、勢いで突撃する時期を過ぎてふと疑問が。
それは、この折りたたみ自転車で、「あー疲れてもう走りたくねえ」と思う距離はどの程度なのか? ということ。とどのつまり、限界到達点の把握です。
学生時代は通学や買い物で8kmくらいの距離を頻繁に移動していましたが、その時はゴツイMTB。可愛い折りたたみ自転車の参考にはなりません。
というわけで、都内で、なるべく平坦で、長い距離を走れる場所はどこかと検索。
そうだ、多摩川の土手行こう JR俺
なんでも都内の自転車愛好家の人たちには超メジャーな活動フィールドらしく、「多摩川CR」とか「多摩サイ」とか呼ぶのだとか。なにそれカッコイイ。多摩川の川っぺりとかじゃないんですね。
呼び名はともかく行ってみましょう。とりあえずサイクリングロードと言っても登りは嫌なので、上陸から下流へのルートを模索。いきなり青梅とか行ってしまうのも怖いし、始発点付近はイマイチ走りにくいらしいので、「まあ立川あたりでいいか」と適当に決定。輪行で立川駅までワープし、ずーっと川をくだって二子玉川あたりまで約25-30kmくらいを走ってみることにしました
さっそく始発!! の前に、急に思い立ってお弁当を用意。秘儀、ウインナーの焼き過ぎベーコン巻錬成!!(小学生の遠足か)。
さて立川駅で手荷物化していた自転車を復元。モノレールを見上げながら少し進めば巨大な川が見えてきます。多摩川に来るのは初めてでもないですが、土手を自転車で走ったことなんてないので極めて新鮮です。
走り始めると、ギチギチした都内の幹線道路とは別世界の超開放的な空間。当然車は無く、ほぼまっすぐな道を一定のスピードで巡航でき、聞こえるのは風の音と蝉の声程度。いやー気持ちイイの一言。山奥の田舎道を走る森林浴的な開放感と、キッチリ整備された都会の道路をスピードを上げてグイグイ走れる気持ちよさのイイトコ取りという感じ。信号も無く、冗談抜きでどこまでも行けちまいそうです。
ただ、驚いたのは他の自転車、特に本格的なロードバイクの多さです。私の可変式轟天号の巡航スピードはせいぜい時速20km程度ですが、30kmオーバーを余裕で出せるロードレーサー達にガンガン抜かれます。その数がハンパ無く、「何か今日レースでもやってんですか?」と聞きたくなるほど。本当に自転車流行ってんだなぁと肌で実感。そして、そんな人達を受け入れ体制バッチリな有名自転車チェーン店や、自転車置場のあるカフェなども多数。世の中こんなことになってたんだと感心しました。
こちらはのんびり、疲れるまで走ってみようというスタンスですので、スピードを出す気はゼロ。どーぞどーぞ抜いてってください状態で巡航していると、抜く時に「お先いきます」とか、「横通ります」と、ちゃんと声をかけてくれるロードレーサーも。また、前を走るロードの人が、前方を散歩の人が横切るとか、スピードを急に落とす時に、背中で手を開いて「ブレーキかけます」と合図してくれたり……。「これが自転車におけるハンドサインか!!」と勉強になる場面も。
気のせいか、そういうのをキッチリやる人は、一定のペースで漕ぎ続けてすぐに姿が見えなくなり……追いつくのは不可能。逆に、ノーヘル&Tシャツな適当っぽい人は物凄いスピードで無言でぶちぬいて行きますが、しばらく進むと草むらでひっくり返ってゼーゼー言ってて、またしばらくすると凄いスピードでぶち抜いて……を繰り返したり。なんかそういうもんなのかなぁと思ったりもしました。
さて弁当でも……夏の直射日光下で食うのはツライと、橋の下にチャリと共に移動。どうやらニャンコ先生のお住まいのようで、ちょっと軒先貸してくださいね。
さー弁当を……
……何か視線を感じる
なんか距離をつwwめwwwらwwれwwてwwいwwるwwwww
こっちみんな
で、結局、弁当も食いつつ、写真も撮りつつ、のんびり走って2時間程度で二子玉川に到着。そこから+10kmくらい、ニコタマの街をウロウロしたり、砧公園の方に行ってみたりしました。でまあ、3時間で40km程度(グチャグチャするので下の地図は30kmまででカット)。このあたりで「あー、足が疲れてきたなぁ。そろそろ輪行で帰るか」という感じ(消費カロリーは1,200くらい)。日頃極度の運動不足の私でも、まあ平な道で、気合を入れれば50km程度は行けそうという感触をつかめました。これで今後の計画が立てやすくなるというもの。
ただ痛感したのは、サイクリングロードを離れた+10kmで、ガクンと疲労が増えたこと。トラックやバイクがガンガン走るデカイ道路を、信号で止まりつつ、ストップ&ゴーを繰り返す運転が、何もないサイクリングロードと比べ、どれだけ負荷が高いのかを思い知りました。逆に言えば、普段、街中で自転車にちょっと乗っているだけの人に「40km走ったよ」と言っても「気が狂ったのかお前」と言われそうですが、 そんな人でも走りやすい道ならば別に苦もなく走れると思います(まあ自転車にもよるでしようが)。
ただ、ロングライダーな人達は、「ちょっと走ってくる」で100kmとかが普通の感覚で、400、500kmとかもザラ。東京-大阪24時間以内のキャノンボールとか聞くと「気が狂ってるのか」と思うので、まあ各世界の常識は、首を突っ込でみないとわからないものなんだろうなぁと。